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2015年9月29日 (火曜日)

平戸祐介の初ソロ盤の思い出

日本のジャズ・シーンは刻々と進化している。ぼやぼやしていると、これは誰や、というジャズ・ミュージシャンが現れ出でて、一気にメジャーな存在になっていたりする。当方、バーチャル音楽喫茶『松和』も、ネットでの情報、ジャズ雑誌の蒐集は欠かせない枚委日である。

このキーボード奏者の出現も最初は「これは誰や」状態やったなあ(笑)。このアルバムが出た時である。平戸祐介『Speak Own Words』(写真左)。2012年1月リリース。平戸祐介って誰や?。ちょっと戸惑いながら、ネットで検索。今は便利ですな。ちょっとググったら、情報がドバーっと出てくる。

そう、平戸祐介とはquasimode(クオシモード)のリーダー/ピアニストでした。quasimode自体は2015年2月に活動を停止しているのだが、この平戸のソロ・ファースト盤のリリースは、quasimodeがまだ活動中の出来事。

平戸祐介とは。ジャズ喫茶を経営する父親とクラシック・ピアノの先生をする母親の間に生まれる。4歳からピアノを弾き始め、中学生の頃からジャズ・ピアニストとして活動を開始。高校卒業後に渡米し、NYのニュースクール大学ジャズ科に進学、とある。生粋のジャズ・サラブレットである。

そんなピアニスト平戸の初ソロ盤が、この『Speak Own Words』。トリオ編成と打ち込み編成を織り交ぜ、コンテンポラリーな「平戸祐介の考えるジャズ」が展開されている。いかにも「今」のジャズの音がこの盤に詰まっている。
 

Speak_own_words

 
選曲のセンスもなかなかのもの。映画「タクシー・ドライバー」のテーマ曲、キャロル・キング「ミュージック」などをカバーしており、変にスタンダード曲に走らないところが実に好ましい。

音の傾向としては、アルバム『Black Radio』で名を馳せたロバート・グラスパーや『Radio Music Society』でグラミー賞を獲得したエスペランサ・スポルディングに代表される、ジャズの語法をベースとしつつ、ヒップホップ、R&B、オルタナティブ・ロックの音の要素を取り入れたもの。

ボーカルについては「畠山美由紀とbird」を助っ人として採用、独特の雰囲気を獲得することに成功している。現在のジャズのトレンドの最先端の音であり、日本人の平戸は実に健闘している。

が、最先端の音から一歩抜きん出た個性と特質という面では「今一歩」の感。平戸ならではの音の個性がまだいまひとつ希薄なのだ。しかし、アルバム全体の内容としては充実したものであり、聴き甲斐はしっかりある。次のソロ盤が楽しみになる内容である。

久し振りに平戸のパフォーマンスを聴きながら、これはもう一度、quasimode(クオシモード)をちゃんと聴かないとな、という思いに駆られた。日本のジャズ・シーンは刻々と進化している。ぼやぼやしていると「取り残される」危険性がある。気をつけんとなあ。

 
 

震災から4年6ヶ月。決して忘れない。まだ4年6ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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