最近のトラックバック

« 夏はボサノバ・ジャズ・その22 | トップページ | 日本人発の先進的なエレ・ジャズ »

2015年8月16日 (日曜日)

ピアノ・トリオの代表的名盤・46

今日は昼過ぎににわか雨が降って以降、夕方には涼しい風が吹いてエアコン要らず。猛暑の日にはエアコンの入った部屋であれ、さすがにジャズは聴けない。ここまでなんとか涼しくなるとジャズも聴き易くなる。

ジャズも聴き易くなると、やはり好きなジャズ・ピアノのアルバムに触手が伸びる。最近、このピアニストのアルバムをちゃんと聴き直さねば、と思い立って、アルバムを物色してはあれこれ聴き直している。

そのピアニストとは「テテ・モントリュー(Tete Montoliu)」。1933年生まれ、スペインのカタロニア出身の盲目のピアニストである。惜しくも1997年に鬼籍に入っている。耽美的なフレーズだが、情感豊かな瑞々しい音の響きと端正なタッチが個性。スペイン出身だからといって、スパニッシュなマイナー調のフレーズが出てきそうなんだが、テテの場合は無縁。

そのテテのピアノを感じるに絶好のピアノ・トリオ盤がこれ。Tete Montoliu『Tete a Tete』(写真左)。1976年2月の録音。ちなみにパーソネルは、Albert "Tootie" Heath (ds), Niels-Henning Orsted Pedersen (b), Tete Montoliu (p)。スティープルチェイスからのリリース。
 

Tete_a_tete

 
音的には欧州ピアノ・トリオの音である。ファンクネスはほとんど感じない。ピアノ・トリオの演奏はバランスが取れ、破綻は無い。「上手すぎて面白く無い」という珍妙な評論があったが、とにかく欧州ジャズのピアニストは皆一様に「上手い」。クラシック・ピアノの流れがあるのだろう。欧州ジャズにおいて、下手なピアニストに出会ったことは無い。

何と言っても、このアルバムのハイライトはラストの5曲目「カタラン組曲(Catalan Suite)」。テテの故郷カタロニアへの思いが溢れんばかりの組曲。この組曲は、彼の故郷カタロニア地方の伝承曲を素材としている。スペインらしいメランコリックなメロディーが美しい。組曲の構成、アレンジ共優秀で、欧州のピアノ・トリオ表現の一つの頂点を極めた演奏と言っても過言では無い。

ファンクネスによる粘りが無い分、圧倒的なドライブ感が話題になることが少ないテテのピアノではあるが、テテのピアノのドライブ感は半端では無い。そう言えば、テテ・モントリューって日本ではあまり話題になることが無い、評論家受けの悪いジャズ・ピアニストだったなあ。ジャズ雑誌の評論って意外と硬直していて偏りがあったんやなあ、と振り返って思う。

欧州のピアノ・トリオ盤として優秀な一枚です。耽美的なフレーズだが、情感豊かな瑞々しい音の響きと端正なタッチが個性。テクニック優秀で圧倒的なドライブ感。この『Tete a Tete』、彼の個性がバッチリ判る好盤です。

 
 

震災から4年5ヶ月。決して忘れない。まだ4年5ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

« 夏はボサノバ・ジャズ・その22 | トップページ | 日本人発の先進的なエレ・ジャズ »

コメント

テテモントリューはいわゆる「両手OK」?のヴァーサタイルピアニストとしては過小評価気味でしょうか?(^^ゞ

日本ではどちらかというとシングルトーンでの「訥弁スタイル」?風なジャズピアノが人気のように感じますが、両手をフルに稼動できるピアニストの豪快なスタイルも好きですぅ。笑

私は例年の夏休みには「苦手克服強化期間」として「持ってはいるがほとんど聴かない巨人」たちのCDを修行僧のごとき気持ちでクーラーガンガンの中まとめ聴きしてきました。^_^;

パーカーの全集や、キースの純クラシック盤や渋めのオペラなどなどです。

結果自分にとってはパーカーの偉大さはやはり理解ができず、キースのめざす純クラシックの録音の必然性は謎が深まるばかりです。(~o~)

できることならせめて30年ばかり早く生まれていれば、「百万ドルのマンネリズム」といわれたスイングジャズ黄金期の音も生できくことができたでしょうし、NYで生のパーカーを聴けたかもなあ?・・なんて思うこの頃です。笑

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80793/61199019

この記事へのトラックバック一覧です: ピアノ・トリオの代表的名盤・46:

« 夏はボサノバ・ジャズ・その22 | トップページ | 日本人発の先進的なエレ・ジャズ »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ