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2015年7月15日 (水曜日)

シカゴの音が何となく判った

今を去ること40年ほど前。1970年代前半、ブラス・ロックというジャンルを確立した「シカゴ(Chicago)」という米国のバンドがあった。というか、いまなお活動を続けている長寿バンドである。

1970年代前半、僕は中学生〜高校生。どうにもこの「ブラス・ロック」というものが理解出来ない。プログレッシブ・ロックやハード・ロックなどは理解出来るんだが、この「ブラス・ロック」は一体何が売りなんだ、と迷い、ブラスを導入してロックになるのか、とか、ハチャメチャな偏見と共にブラス・ロックには距離を置いていた。

当然、シカゴというバンドも範疇外である。しかも、このシカゴというバンドのアルバムは、ファーストアルバムからいきなりLP2枚組ととんでもない「暴挙」で(笑)、高校時代の小遣いではどうにもまかない切れない。確か、デビューから4thアルバムまで、LP2枚組だったんでは無いか。入手は早々に諦めた(笑)。

1970年代後半、ジャズを聴き始め、ブラスの響き、ブラスの音色に馴染んで、やっと21世紀になって、シカゴのアルバムのリマスター・リイシューが始まって、やっとこさ、このシカゴというバンドを聴こう、という気になった。が、そもそもこのシカゴのバンドの個性、音の特徴はどこから来たのか、これがなかなか判らない。

シカゴの初期のスタジオ録音のアルバムは、どれもが端正がすぎて実にお行儀が良い。聴いていて耳当たりは良いのだが、ガツンとくるものが無い。米国では大人気のシカゴである。僕は長年、なぜシカゴは米国で大受けなバンドなのに、僕の耳には訴求しないのか、これが不思議でならなかった。でも確かにスタジオ録音盤は端正が過ぎて、悪くは無いんだが、乗りきれない部分がある。

そして、思い当たったのが「ライブ盤」。シカゴのライブ盤はどれもが出来が良いことで有名。これら、シカゴの「ライブ盤」を聴いて、それでもシカゴが判らなければ、僕の耳はそこまでの耳だった、ということである。
 

Chicago_live_in_japan

 
そこで選んだライブ盤が、Chicago『Live in Japan』(写真左)。LP時代は2枚組のボリューム。シカゴのライブ演奏をかなり満足いくまで楽しむ事が出来る。音もなかなか良く、シカゴの音の個性が良く判る。

で、このライブ盤を聴いて、シカゴの音の個性が何となく判った。リズム&ビートの雰囲気が「R&B」なのだ。1970年代前半当時からすると「ソウル・ミュージック」のノリ。1970年代後半以降は「ブラック・コンテンポラリー」、いわゆるブラコンである。このソウル・ミュージックの音の要素を導入して再構築したソウル・ロックなのだ。

ソウル・ミュージックの音の要素をリズム&ビートとブラスの響きで織り交ぜて、演奏全体の雰囲気はロック。シカゴの音はロックであり、ソウル・ジャズやクロスオーバー・ジャズでは無い。

ソウル・ミュージックの要素をしっかりとロックに織り込んでいる。クロスオーバーやフュージョンでは無い。混ざって一体化しているのが、シカゴのソウル・ロックな音世界。

このソウル・ミュージックの音の要素が混ざって一体化しているソウル・ロックな音世界は、この『Live in Japan』を聴けば、十分に体感することができる。ノリがソウル、ビートがソウル、リズムはロック、ボーカルはロック、ベースラインはソウル、ギターリフはロック。決してオーバーファンクには陥らない、上手くコントロールされたファンクネス。

なるほど、これがシカゴの個性であり特徴であり良さなんやね。この『Live in Japan』を聴いて、やっと納得出来る感覚を得た気分になりました。それもこれも、2012年のデジタルリマスター&紙ジャケで再発のお陰である。感謝感謝である。

 
 

震災から4年4ヶ月。決して忘れない。まだ4年4ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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コメント

わからない→ライブを聴いてみよう、というマスターのご姿勢に共感です。^^
今にして思えばベトナム戦争の頃のアメリカの若者にとってのロックは「明日をも知れない」?ような切迫感・共感があったのかなあ?と思ったりします。

かえりみれば、あのジミヘンがビルボードのPOPチャート上位にいた、なんて私にすればチャーリーパーカーのジャズがランクインした、にも等しい「仰天出来事」にも思えます。笑

マスターとほぼ同世代の私ですが、ロック少年だった私にとって、ジャズに惹かれて以来、ロックはゼッペリンのⅣあたりで完全に興味を失ってしまいました。

それ以降のロックは「形から入る」?ようにしか思えず、とくに「クイーン」などは、マスターがブラスロックに感じたという「違和感」でしかなくどうにも苦手でありました。^_^;

ジャズで「ライブを聴いて認識が変わった」代表例はジョシュアレッドマンでした。「ロリンズの再来」とSJ誌がもちあげるたびに「・・・。冗談でしょ;;」としか思いませんでしたがブルーノートでのライブをみて完全に認識がかわりました。が、それでも「また聴きたいか?」といわれますと
相変わらずの「ノン」でしたが。。(^^ゞ

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