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2015年6月16日 (火曜日)

爽やかな風が吹く「ギター盤」

このギタリストとの出会いは「歌伴」。現代ジャズの歌姫、ダイアナ・クラール(Diana Krall)の歌伴ギタリスト。これが上手い。しかも、音が太くて主張するところはしっかりと主張するギター。ジャズでは珍しい「新しい音」。ただものではない。

そのギタリストとは、ラッセル・マローン(Russell Malone)。1963年11月の生まれ。今年52歳。もはやベテランの域である。使用するギターは「GIBSON」。GIBSONの音は太い。しかし、この太い音を、時には「繊細に」、時には「しなやかに」鳴り響かせる。

そんなラッセル・マローンのリーダー作はどれも好きだが、特にこのアルバムは長年、聴き続けている。Russell Malone『Sweet Georgia Peach』(写真左)。1998年2〜3月の録音。ちなみにパーソネルは、 Russell Malone (g), Ron Carter (b), Lewis Nash (ds), Kenny Barron (p)。そして、プロデューサーは、Tommy LiPuma。

マローンのギターは正統派。正統派なのだが音が太い。この太さが「新しい」。オクターブ奏法は取り入れていない。それでも、マローンの弾く旋律はクッキリと前面に出てくる。シンプルな奏法なのに、である。これが僕には「新しい」。このアルバムを聴いて、即、僕はマローンのファンになった。
 

Sweet_geogia_peach

 
太い弦の響きと「確かな」テクニック、歌心溢れるアドリブ。久しぶりに正統派の雰囲気を感じる。純粋に彼のギターに耳を傾ける。リズミカルで楽しく明るい演奏。落ち着いた耽美的なソロ。様々な彼のギターの表情が楽しめる。バックのベテランも素晴らしい演奏を繰り広げ、若いマローンを盛り立てる。

選曲もバリエーション豊か。演奏内容も、カルテットの演奏からデュオからソロまで、様々な演奏形態で、マローンのギターが楽しめる。ボリューム的にも、LP時代に置き換えると、2枚組LPのボリューミーな内容。それでも、飽きが来ることなく、一気に聴き通してしまう。それだけの充実感がある内容。

全体に爽やかな風が吹き抜けるようなアルバムである。今の季節にピッタリの爽快な内容。緩急自在なマローンのギターは実に素晴らしい。確かにこの爽快感は新しい感覚。そう、マローンのギターは牧歌的なファンクネスが漂っている。粘りのあるファンクネスでは無い。あっさりとした牧歌的なファンクネス。

1998年の録音。新録音盤でも、こんな素晴らしいアルバムが出てくるところが、所謂、ジャズの「したたかさ」。これからの季節の昼下がりに、元気が欲しい時にピッタリの「若き正統派ギター」である。

 
 

震災から4年3ヶ月。決して忘れない。まだ4年3ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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