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2015年3月 6日 (金曜日)

ペッパーの本質を見極める盤

アート・ペッパーが好きである。とにかく、アルト・サックスのお気に入りと問われれば「アート・ペッパー」と即答する。さて、僕は、いつ頃から、どのアルバムから、アート・ペッパーがお気に入りになったのだろう。

恐らく、東海岸のマイルス・バンドのリズム・セクションと組んだ『Art Pepper Meets The Rhythm Section』を聴いて、ペッパー者となったと思われる。スタンダード曲が中心で親しみ易い演奏の中に、ペッパーの躍動感溢れるアドリブがあった。

そして、ペッパーのアルトが芸術の域に達しているものだ、と確信したのがこの盤である。Art Pepper『Modern Art』(写真左)。
ペッパーのワンホーン作で、1956年12月及び1957年1月の2セッションからなる。ちなみにパーソネルは、Art Pepper (as) Russ Freeman (p) Ben Tucker (b) Chuck Flores (ds)。

この盤は、ペッパーのアドリブの才能の素晴らしさを愛でる盤である。収録曲は以下の通り。「Blues In」で始まり「Blues Out」で終わる、ブルース基調の見事なまでのペッパーの珠玉のアドリブ集。曲のアレンジは、全て、ペッパーのアドリブが映える、ペッパーのアドリブが際立つものばかり。

しかし、この盤を聴き返せば、1970年代後半、ペッパーがカムバックして以来、カムバック以前の「前期のペッパー」が良いか、カムバック後の「後期のペッパー」が良いか、という不毛な議論が繰り返されてきたが、どうも、本当に不毛な議論だったようだ。
 

Modern_art

 
1. Blues In
2. Bewitched, Bothered and Bewildered
3. When You're Smiling
4. Cool Bunny
5. Diane's Dilemma
6. Stompin' at the Savoy
7. What Is This Thing Called Love?
8. Blues Out

 
今の耳で良く聴いてみると、この盤でのペッパーのアドリブは流麗で唄うが如くではあるが、アドリブ展開のそこかしこにアブストラクトな面が見え隠れしている。
 
ペッパーの後期は、前期からの流麗で唄うが如くな面とコルトレーンに傾倒したフリーキーな面が共存していたが、意外と前期のころからフリーキーな面は兼ね備えていたようである。

そういう意味で、この盤は、アート・ペッパーという、希有の天才アルト・サックス奏者の本質を聴く盤であると言える。ペッパーのアドリブの流麗さを愛でるばかりでは無い、ペッパーのアルトの本質を見極める盤である。

 
 

震災から3年11ヶ月。決して忘れない。まだ3年11ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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コメント

マスターは「ペッパー者」なんですねい?^^
私はフィル・ウッズ派?ですぅ。。(*^。^*)

若い頃はマクリーンや初期のペッパーの音色を勝手に「チャルメラアルト」
と呼んで敬いつつ遠ざけておりました。(~o~)

そういえばデビッドサンボーンなども「泣き節」などといわれるようですが、
誤解をおそれず「天につばする」独断をいいますと、そもそもスタジオミュージシャンは「詩人・俳句作家」であり決して「小説家」足り得ないのではないか?と思う今日この頃であります。

サンボーンはリーダーアルバムよりはサイドメンとして参加してキラリと光る短いソロなどにこそ本領があるのであり、アルバム1枚を構成するにはムリがあるなあ・・なんて・・。(~_~;)

そのほかの有名な「スタジオあがりのフュージョン派」にも同じことを感じることが多いです。

これはあくまでも「長尺ソロ」での比較で感じることですけど、そもそも製作方針?が最初から違うのかもしれませんですね。

昔ピンクレディのラスベガスライブ盤を聴いて、おなじみの曲のゴキゲンなリズム隊にシビレたことがありました。「チャックレイニーリズムセクション」でした。今でも好きな1枚です。^^

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