ロリンズは豪快に吹きまくる
ブルーノート・レーベルのソニー・ロリンズの第2弾になる。『Sonny Rollins, Vol. 2』(写真左)。ブルーノートの1558番。1957年4月の録音。ちなみにパーソネルは、J.J. Johnson (tb), Sonny Rollins (ts), Horace Silver (p), Thelonious Monk (p), Paul Chambers (b), Art Blakey (ds)。
自作曲の2曲「Reflections」と「Misterioso」に限って、ピアノにセロニアス・モンクが座る。 それ以外は、ファンキー・ピアニスト、ホレス・シルバーが担当する。ホレス・シルバーとソニー・ロリンズって、ブルーノートならではの組合せ。ありそうで無い。相性はどうなんだろう。
よくよく見れば、ベースには、ポール・チェンバース、ドラムにアート・ブレイキ−。ソニー・ロリンズとベースのチェンバース、ドラムのブレイキーの組合せは、これまた珍しい。ブルーノートならではの組合せ。これもありそうで無い。特に、ロリンズとチェンバースの組合せは珍しいのではないか。
そんなブルーノート・レーベルならではのスペシャルなパーソネルの下、アルバムの中では「大ハードバップ大会」が繰り広げられている。時は1957年。ハードバップのトレンドがピークに差し掛かる時代。この『Sonny Rollins, Vol. 2』では、絵に描いた様なハードバップな演奏がギッシリ詰まっている。
冒頭の自作曲「Why Don't I?」から、ロリンズは飛ばしまくる。そうそう、ロリンズはこうでなくては。『Sonny Rollins, Vol. 1』のロリンズは、他のメンバーに遠慮していたのか、大変、お行儀の良いテナーで、なんだか歯がゆい感じがズッとする、ロリンズに冠してはちょっと不完全燃焼な盤だったが、この『Sonny Rollins, Vol. 2』は違う。
続く自作曲「Wail March」でもロリンズは豪快に吹きまくる。そして、3曲目がモンクの「Misterioso」。この難曲をロリンズはいともたやすく、豪快に吹き上げていく。これだけ豪快な「Misterioso」もなかなか無い。モンクの曲と言えば、続く4曲目の「Reflections」も良い。この2曲で、ロリンズのテナーのテクニックは確かなものであることを確信する。
こうやって、この『Sonny Rollins, Vol. 2』を聴いていると、意外とベースのチェンバース、ドラムのブレイキーとの相性が非常に良いことが判る。特に、ブレイキーはノリにノっていて、バッシバッシと大はしゃぎである(笑)。それでも、ブレイキーのリズム&ビートは揺らぎと破綻が無く、堅実かつ豪快に叩きまくる。これがロリンズの豪快なテナーにバッチリなのだ。
ちょっと意外感のある、大変お行儀の良い『Sonny Rollins, Vol. 1』に比べて、この『Sonny Rollins, Vol. 2』では、ロリンズの有るべき姿を確認することが出来る。初期の頃のロリンズを愛でるには『Sonny Rollins, Vol. 2』でしょう。やはり、ロリンズは豪快にブロウし、悠然とスイングするのが良い。
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