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2015年1月18日 (日曜日)

耽美的で繊細なバレルのギター

寒い日が続きます。昨日の午後から今日の午前中にかけては、風が強くて体感温度がどんどん下がって、寒いのなんのって。これだけ寒い日が続く冬も珍しい。運動不足は大敵なんですが、なかなか外に出て散歩する気にならないですね。

さて、寒い日、暖房の効いた部屋で聴くジャズは、耽美的で静謐感のある落ち着いたジャズが良い。さて、何を聴くか、ということで選んだアルバムがこれ。Kenny Burrell『Moon and Sand』(写真左)。1979年12月の録音。1980年のリリースになる。ちなみにパーソネルは、John Heard (b), Roy McCurdy (ds), Kenny Burrell (g), Kenneth Nash (per)。

リリースされた1980年は、フュージョン・ジャズ全盛時代なのだが、リーダーのケニー・バレルはフュージョン・ジャズに流れることなく、しっかりとメインストリーム・ジャズに残って、聴き易い、イージー・リスニング風のアルバムを残している。このアルバムのそんな中の一枚で、コンコード・レーベルからのリリースになる。

ケニー・バレルのギターは、漆黒のブルージー・ギターという印象が強いが、このアルバムでは、耽美的で繊細な面も前面に出ていて、バレルのギターの懐の深さを十分に感じられる内容になっている。
 

Moon_and_sand

 
このアルバムでは、アコギとエレギを使い分けており、特に、アコギの演奏が印象に残る。冒頭のタイトル曲「Moon and Sand」がその好例で、バレルのアコギは実に「耽美的で繊細」。最初に聴いた時は、絶対にケニー・バレルが弾いているとは思わない。ブルージーな雰囲気はしっかり残っているが、そのブルージーさもかなりライトなもので、どっぷりとジャジーという雰囲気では無い。

5曲目の「Blue Bossa」もアコギの演奏で秀逸。ボサノバ・ジャズの名曲であるが、ボサノバを意識して、リズム&ビートを必要以上に跳んだり跳ねたりせず、しっとりとしたボサノバ・ビートの上で、バレルのアコギが耽美的に繊細にアドリブ・ラインを紡いでいく。絶品である。

メリハリのある、バレルのギターがバリバリ弾きまくられるアルバムでは無いが、耽美的で繊細な演奏がアルバム全体にぎっしりと詰まっている。この耽美的で繊細な演奏はイージーリスニング風で、フュージョンぽいと言えばフュージョンぽいが、バックのリズム・セクションであるベースとドラムは、しっかりとメインストリーム風のリズム&ビートを供給しており、意外と硬派な演奏はしっかりと耳に残る。

一聴すると地味で繊細なアルバムで、これってジャズかなあ、なんて第一感で思ったりしますが、聴き込むほどに、このアルバムの耽美的で繊細なバレルのギターが癖になります。1970年代のケニー・バレルの佳作の一枚でしょう。

 
 

震災から3年10ヶ月。決して忘れない。まだ3年10ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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