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2015年1月15日 (木曜日)

その名も『JIMBO de CTI』

このアルバム・ジャケットを初めて見た特、思わず爆笑した。これって『Deodato 2』(写真右)のパロディー・ジャケットやん(笑)。いや〜、良い趣味してますね。このジャケットを見て、このアルバムの内容が思わず推察される。デオダートのカバー・アルバムか、CTIレーベルの有名曲のカバー・アルバムかのどちらか。

CASIOPEA 3rdでも活躍中の日本フュージョン界のトップ・ドラマー神保 彰のカバー・アルバムの新作である。その名も『JIMBO de CTI』(写真左)。このアルバム、デオダートの名曲をはじめとするCTIレーベルの有名曲のカバー・アルバムである。2015年1月7日のリリースしたてのホヤホヤ。

収録された演奏は結構ぶ厚いが、トリオがベースのコンパクトな編成である。ちなみにパーソネルは、神保 彰 (ds), エイブラハム・ラボリエル (b), オトマロ・ルイーズ (p)。新しい感覚のクロスオーバー・サウンドが個性である。

収録された楽曲は以下の通り。1970年代、クロスオーバー・ジャズの諸作に親しみ、とりわけCTIレーベルのアルバムを聴き漁った「CTI者」にとっては、思わず嬉しくて爆笑ものの「懐かしの名曲」がズラリ。

1. Super Strut
(エウミール・デオダート『ラプソディ・イン・ブルー』より)
2. Also Sparach Zarathustra(2001)
(エウミール・デオダート『ツァラツストラはかく語りき』より)
3. Tombo In 7/4(アイアート『フィンガーズ』より)
4. Carly & Carole
(エウミール・デオダート『ツァラツストラはかく語りき』より)
5. Stone Flower
(アントニオ・カルロス・ジョビン『ストーン・フラワー』より)
6. Red Clay(フレディ・ハバード『レッド・クレイ』より)
6. Skyscrapers
(エウミール・デオダート『ラプソディ・イン・ブルー』より)
7. Spirit Of Summer
(エウミール・デオダート『ツァラツストラはかく語りき』より)
8. The Answer Is Yes(ジム・ホール『アランフェス協奏曲』より)
 

Jimbo_de_cti

 
エウミール・デオダートの楽曲が、8曲中5曲を占める。ジャケット・デザインが『Deodato 2』をパロっているのも納得がいく選曲である。ここまで来たら「Rhapsody in Blue」も、あのデオダートのアレンジでカバーして欲しかったなあ。

実は、私もエウミール・デオダートの大ファンで、ジャズというものに初めて触れて、初めて聴き込んだアルバムが、この『Deodato 2』。他のデオダートのアルバムも大学時代、1970年代後半に聴き漁り、デオダートの楽曲の有名どころはしっかりと今でも押さえている。

よって、この神保 彰のデオダートの名曲をはじめとするCTIレーベルの有名曲のカバー・アルバムは、私にとっては実に嬉しいリリースであり、内容なんですね。聴いていて嬉しくなって、ついつい頬が緩みっぱなし。1970年代、クロスオーバー・ジャズの諸作に親しみ、とりわけCTIレーベルのアルバムを聴き漁った「CTI者」にとってはマストアイテムですね。

ちなみに、神保 彰は1959年2月27日生まれ。なんだ、僕と同じ学年やん。冒頭の「Super Strut」に対する神保 彰のコメントが「この曲こそが僕の原点。やはり1曲目はこれしかないという感じです」。なるほど、同世代やね。私もその気持ち、よく判ります。同世代だからこそ共感出来る感覚がある。なんだか、改めて嬉しくなりました。

いつかは出てくると思っていたが、日本のジャズメンが、デオダートの名曲をはじめとするCTIレーベルの有名曲のカバー・アルバムをリリースするとは思わなかった。嬉しい「不意打ち」である。

 
 

震災から3年10ヶ月。決して忘れない。まだ3年10ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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コメント

はじめましてeitaともうします。

ぼくも神保さんの音楽が好きでいろいろときいています。
PYRAMIDバージョンをカーステレオでよく聴いています。

PYRAMID - Rhapsody In Blue (Short vers.)
//www.youtube.com/watch?v=zaMstQoH8Xk

PYRAMID are 鳥山雄司(Gt)、神保彰(Dr)、
和泉宏隆(Pf) 
Song from 3rd Album 「PYRAMID 3」 2011


デオダートさんは最近しったばかりです。
デオダートバージョンを聞くと
神保さんはこの演奏に影響を受けられたのだと感じます。

本当に楽しそうに演奏されてますよね。

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