Shogunの2nd.盤『Rotation』
さて、昨日に引き続き、今日の話題も「ジャズの合間の耳休め」の70年代Jポップ。今日は日本のロックバンド、Shogun(ショーグン)のアルバムを選択。
Shogun(ショーグン)と言えば、1978年、ギタリスト芳野藤丸を中心に腕利きスタジオ・ミュージシャンで編成されたロックバンド。デビュー当時の第1期のメンバーが、芳野藤丸 (g,vo), 大谷和夫 (p), ミッチー長岡 (b,vo), 山木秀夫 (ds), 中島御 (per), ケーシー・ランキン (g,vo)。
当時のShogunのサウンドは新鮮だった。しかし、僕の感覚が幼かったのか、どう形容して良いか判らなくて、単純にロックと呼ぶにはお洒落でクール、インストナンバーはフュージョン・テイストなんだが、ボーカルが入ると決してフュージョンな雰囲気では無い。
当時、流行っていたニューミュージックな音楽とは一線を画する。といって、甲斐バンドや柳ジョージ&レイニーウッド、矢沢永吉の様な歌謡ロックでは無い。
思いっきりヘビロテだったShogunのセカンドアルバム『Rotation』(写真左)を聴きながら、はてさて、どう形容したら良いのか、と悩んで聴いていた時代が1979年。実は、この『Rotation』というアルバムが絶品なのだ。むっちゃ格好良いアルバムなのだ。
内容的には、テレビドラマ『探偵物語』のオープニングテーマの「Bad City」、エンディングテーマ「Lonely Man」を収録したアルバムで、後に、他の収録曲もドラマの中盤から挿入歌として使われるようになり、最後には、テレビドラマ『探偵物語』のサウンド・トラック盤化してしまった、Shogunの傑作アルバム。
収録曲は以下の通り。どの曲も、洗練されたアレンジ、ハイテクニックで味のある演奏、格好良い英語中心の歌詞、と揃いも揃った3拍子。疾走感のあるハイテンポの曲も格好良く、バラード曲も日本人離れした展開で一目置ける。1〜4曲目がLP時代のA面。5〜9曲目がLP時代のB面。
1. As Easy As You Make It
2. Imagination
3. Sailor-Sailor
4. Yesterday, Today And Tomorrow
5. Margarita
6. Bad City
7. The Tourist
8. I Should Have Known Better
9. Lonely Man
どの曲も本当に出来が良くて、今の耳で聴き返してみると、これって「AOR」やん。先入観って恐ろしいもので、日本人にAORは無理、と思っていた1970年代後半。今の耳で聴き返してみると、このShogunの音って、どこをどう取っても「AOR」なテイストが満載。日本産のAORである。そうか、AORか。
ハイテクニックで切れ味の良いハイテンポの曲や、ソフト&メロウなテイスト満載のミッドテンポの曲、味わい深い日本人ばなれしたバラードチックなスローな曲、そんな内容のある曲がギッシリ詰まっていて、1979年当時、この『Rotation』というアルバムは、ハイソでマニアックでお洒落なアルバムだった。
やっぱ、『探偵物語』のオープニングテーマの「Bad City」、エンディングテーマ「Lonely Man」が味わい深い。松田優作の名演技が目に浮かぶ。松田優作、格好良かったなあ。Vespaのスクーターは今でも欲しいアイテムである。
震災から3年9ヶ月。決して忘れない。まだ3年9ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。
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