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2014年12月24日 (水曜日)

今日のフリー・ジャズ入門盤...2

「フリー・ジャズ」とは何か。ジャズの演奏には「ルール」いわゆる「演奏の方法や表現の仕方」があります。この「ルール」は、その時代その時代で、多数決によって決められた「ルール」であって、その「ルール」では「自分ならでは表現できない」と主張するミュージシャンが出てくるのは当然だと思います。

じゃあ、自分だけの「自由なルール」を作ってしまおう、ということで、突如、現れたのがフリージャズです。この新しい表現方法は、1960年代、瞬く間にジャズ界に浸透していくことになります。ジャズの歴史の中では、避けては通れない、重要なジャズの演奏スタイルの一つです。

しかし、フリー・ジャズの演奏はよほどジャズを聴き慣れていないと、聴くのが苦痛以外の何物でもありません。単純に、心のおもむくまま、感じるまま、楽器を吹き鳴らしているとしか、思えないですからね。
 
秩序も何もあったもんじゃない、聴き続けるのが苦痛になる、そんな厄介なジャズのジャンルが「フリー・ジャズ」です。今回もそんな「フリー・ジャズ」のジャンルの演奏から、入門盤として取っつき易いアルバムを一枚ご紹介します。

そのアルバムとは、Albert Ayler『Prophecy』(写真左)。「Cellar Cafe」のライブ録音。1964年6月の録音。ちなみにパーソネルは、Albert Ayler (ts), Gary Peacock (b), Sunny Murray (ds)。

アルバート・アイラーは、1960年代に現れたフリー・ジャズの旗手。彼のブロウイング(吹きっぷり)こそが、フリー・ジャズと感じ入ってしまうほど、印象的でフリーなテナーです。しかしながら、1970年11月、突如、行方不明となり、25日、ニューヨークのイースト川で死体が発見されました。公式には溺死とされていますが、他殺説もあり、その真実は謎のままです。
 

Albert_ayler_prophecy

 
アルバート・アイラーが、いかにフリー・ジャズの重要人物のひとりであったか、が理解できるエピソードのひとつとして、ジョン・コルトレーンの来日時のインタビューが挙げられます。コルトレーンは、もっとも自分に影響を与えた音楽家二人としてオーネット・コールマンとともにアイラーの名前を挙げていたそうです。

確かに僕もそう思います。アイラーのフリー・インプロビゼーションを聴いていると、残念ながら、コルトレーンは足下にも及ばない。コルトレーンは、ハード・バップからフリー・ジャズまで、総合点で最高のテナー奏者。アイラーは、フリー・ジャズという限定された演奏ジャンルでは、明らかにコルトレーンの上を行く存在でした。

この『Prophecy』は、そのアイラーの優れたフリー・ブロウイングの一端を感じることが出来る好盤のひとつ。代表作「Ghosts, First Variation」をあくまでもシンプルに、自由に歌い上げるアイラーは美しい。

フリーな演奏でありながら、印象的なフレーズあり、メロディアスなフレーズあり、フリーな中に不思議な秩序が突如現れ、フリーな演奏はあくまでも自由。心の中から沸き立つようなフレーズの連続は十分な聴き応え。

良いライブ・アルバムです。でも、「ド」フリーな演奏ですから、ジャズ初心者の方々には、ちょっとお勧めしかねます。僕も、ジャズ初心者の時、フリー・ジャズって、さっぱり判りませんでした。

ジャズを聴き続けて、10年くらい経ってからですかね、何となく、抵抗なくすんなり聴けるようになったのは・・・・。ですから、このアルバムはジャズ中級者向け。 

 
 

震災から3年9ヶ月。決して忘れない。まだ3年9ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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