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2014年12月22日 (月曜日)

今日のフリー・ジャズ入門盤は...

フリー・ジャズはジャズ初心者には荷が重いと思っています。ずばり、個人的な意見を言わせていただくと、フリー・ジャズの演奏は、よほどジャズを聴き慣れていないと聴くことが苦痛以外の何物でもありません。

単純に心のおもむくままに感じるままに楽器を吹き鳴らしている、としか思えないですからね。秩序も何もあったもんじゃない、聴き続けるのが苦痛になる、そんな厄介なジャズのジャンルが「フリー・ジャズ」です。

しかも、ちゃんとしたステレオ・セットで聴かないと、その演奏の素晴らしさが実感出来ない、という問題もあります。フリー・ジャズの鑑賞は音の分離と粒だちが良くないと単なる音の塊となって、雑音、ノイズに聴こえたりするので、できればちゃんとしたステレオ・セットでの鑑賞をお勧めします。

さて、今日のフリー・ジャズ入門盤は、Pharoah Sanders『Black Unity(ブラック・ユニティ)』(写真左)。

1971年11月の録音。パーソネルは、以下のとおり。Marvin Peterson (tp, per), Pharoah Sanders (ss, ts, balaphone), Carlos Garnett (ts, fl), Joe Bonner (p), Stanley Clarke, Cecil McBee (b), Norman Connors, Billy Hart (ds), Lawrence Killian (cga, talking d, balaphone)。
  
パーソネルの半分は知らないミュージシャン。でも、ペットはマービン・ピーターソン、ベースは、セシル・マクビーとスタンリー・クラークなど若手精鋭を起用、押さえるところは押さえていて、期待の持てるラインアップです。
 

Black_unity

  
ファラオはコルトレーンの晩年に行動を共にし、コルトレーンの死後、後継者として一番名乗りを挙げたサックス奏者。力強いブロウ、スピリチュアルな演奏、長いフレーズと極端に短いフレーズを組み合わせたグニャグニャ・ラインが特徴。このグニャグニャ・ラインが「はまると癖になる」。

このアルバムは、なんと37分23秒の長尺、タイトル曲「Black Unity」の1曲のみ。LP時代はA面、B面に2分割されていたので、CDになってから、この曲は切れ目無く通して聴けるようになった。よって、この「Black Unity」はCDで手に入れるべきでしょう。

完全に「自由気まま・勝手気まま」に演奏する「フリーをはき違えた」演奏では無く、混沌とした中にもリズムとビートの底には秩序があり、実に聴き応えがあります。ツインテナー、ツインベースにツインドラムの編成で、冒頭からブラック・ファンク炸裂。疾風怒濤、音の塊のようなグルーブ感でグイグイ引っ張りながら、全員、全速力で走り始めます。

そして、徐々に姿を見せるファラオのサックス。バリバリバリバリと吹きまくります。長いフレーズと極端に短いフレーズを組み合わせて、グニャグニャグニョグニョと吹き上げながら、時々咆哮ようなサックスが突き抜け、ツインテナーにツインベースにツインドラムの編成が奏でる怒濤のバック演奏を従えて、思いっきり疾走し続けます。

なかなか格好良いフリー・ジャズです。もちろん、ジャズ初心者の方には「聴くな」とは言いませんが、聴く時は十分、精神状態と体調に気をつけて聴いて下さい。体に合わない、と思ったら、我慢せずに聴くのを中止して下さいね(笑)。

 
 

震災から3年9ヶ月。決して忘れない。まだ3年9ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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