ピアノ・トリオの代表的名盤・42
ジャズのアルバム蒐集の中で、今年、最後の成果であった。ずっと探していた。というか、CDとして廃盤になって久しく、中古盤も万円単位の値が付く中で、半ば入手を諦めていたアルバムが幾枚かある。
そんなアルバムの中で、奇跡的にリイシューされたアルバムが、Steve Kuhn『Life's Magic』(写真左)。1986年の録音。ちなみにパーソネルは、Steve Kuhn (p), Ron Carter (b), Al Foster (ds)。ヴィレッジ・ヴァンガードでのライヴ音源。もともとの原盤はBlack Hawk。
ピアノのスティーブ・キューンのピアノは、端正でリリカル、しなやかで耽美的。ダイナミックさも兼ね備え、適度にメリハリあるピアノタッチは実に典雅なもの。そんなキューンのピアノを思いっきり堪能出来るライブ音源がこの『Life's Magic』。
実はLPで所有したのだが、そのうち、CDリイシューされるだろうと、10年ほど前に売ってしまった。カセットテープにダビングしていたのだが、テープが破損してしまった。それ以来、この音源とは縁が全く無かった。というか、CDリイシューされない。
しかし、2012年10月に米国でCDリイシューされたという情報を得たのが、今年の初め。Amazonに走ったが、既に新品の在庫は無かった。しかし、気になることと言えば、アルバム・ジャケットのデザインが違うこと。もともとのオリジナルのデザインは、写真の右。今回リイシューのデザインは写真左。
ふと疑惑が生じる。本当に、1986年ビレバガ録音の『Life's Magic』の音源なのか。マスターテープから起こしたリイシューCDなのか。もしかしたら、内容の全く異なるパチモンかもしれないし、LP音源からダビングした偽CDのリイシューかもしれない。
しかし、ネットとは便利なもので、このアルバム・ジャケット違いのCDリイシュー盤は、正に1986年ビレバガ録音の『Life's Magic』の音源で、ちゃんとマスターテープからのCD化であることが判明。しかし、再発の情報が無い。
その待望の再発の報に接したのが、今年の11月。Amazonで米国にてCD再発を発見。即ポチッとな、である(笑)。そして、目出度く、この12月の初旬にCDゲットと相成った。幸せな一時である(笑)。
内容的には全く申し分無いピアノ・トリオ盤である。1986年当時で、既にジャズ・レジェンドであるベースのロン・カーター、ドラムのアル・フォスターをバックに従えて、端正でリリカル、しなやかで耽美的なキューンのピアノが乱舞する。ライブ音源ということもあって、ダイナミックさも兼ね備えて、それはそれは素敵なトリオ演奏である。
いや〜諦めずに頑張って探し続けて良かった。今年、最後の成果である。アルバム・ジャケットが異なるのが残念なのだが、CD音源が確保できただけでも嬉しい限りである。長くアルバム蒐集をやっていると、こういうことがあるから止められない(笑)。
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