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2014年11月 4日 (火曜日)

小粋なアレンジとリズム&ビート

確かに、ビートルズのジャズ化、ジャズ・アレンジのビートルズは相当数に登る。特に、1960年代、ビートルズ旋風が米国に吹き荒れた時代は、一時、猫も杓子もビートルズのジャズ化の流行だった。

しかし、ビートルズの楽曲は、意外とジャズ化し難いと見ている。どの曲もコード進行がちょっと変だし、リズム&ビートは基本的にロックンロール。8ビートには何とか乗るが、4ビートには乗りにくい。

アレンジも一筋縄ではいかないと感じている。もともとビートルズの楽曲って、アレンジが抜群なのだ。このアレンジをどう崩すか、がポイントになる。そして、意外とメジャーな響きのするコードがキーとなるので、賑やかなアレンジを施せば、とにかく「五月蠅くて」仕方が無い。

僕は、ビートルズのジャズ化、ジャズ・アレンジのビートルズについては、意外と否定的である。やるなら、採用するリズム&ビートを良く練り、アレンジに十分な力点を置くこと、時間を割くこと。リズム&ビートの選定とアレンジが不調であれば、そのビートルズのジャズ化、ジャズ・アレンジのビートルズは聴けたものでは無い。

と思っていたところに、新しいビートルズのジャズ化、ジャズ・アレンジのビートルズの報が舞い込んだ。ケイコ・リーの『Keiko Lee sings THE BEATLES』(写真左)である。つい先日、10月22日のリリース。ジャズ・ヴォーカリスト、ケイコ・リーの2年ぶりのオリジナル盤になる。

全編ビートルズのカバー盤。ビートルズのジャズ化、ジャズ・アレンジのビートルズについては、まずは選曲が気になる。ということで収録曲は以下の通りになる。

ビートルズのジャズ化、ジャズ・アレンジのビートルズの定番である「Something」「Here, There And Everywhere」「And I Love Her」「Yesterday」がしっかりと入っていて、思わずニンマリする。他のアルバムと比較出来るのよね〜。
 

Keiko_lee_sings_the_beatles

 
 
01. Something
02. Got To Get You Into My Life
03. Here, There And Everywhere featuring 渡辺貞夫
04. And I Love Her
05. Ticket To Ride
06. The Long And Winding Road
07. In My Life
08. Yesterday featuring 渡辺貞夫
09. Get Back
10. Oh! Daring
11. I Wanna Be Your Man featuring ムッシュかまやつ
12. Let It Be

 
さて、このケイコ・リーの全編ビートルズのカバー盤、雰囲気は「大人のビートルズ・ジャズ」。アレンジは、シンプルでゆったりとした「大人のアレンジ」。ケバケバしいところは全く無い、弾けることも無い、落ち着いた、じっくり聴かせるアレンジである。飽きの来ない、小粋なアレンジ。 

リズム&ビートもシンプルそのもの。バックのリズム・セクションがボーカルの前に出ることは全く無い。ボーカルの横に出てくることも無い。常に「三歩下がった」ところで、ゆったりと堅実に「大人のリズム&ビート」を供給する。これって、成熟していないとなかなかこれだけの「枯れた味わい」は出せないだろう。小粋なリズム&ビート。

ケイコ・リーのボーカルは申し分無い。ゆったりとしたテンポで、じっくり朗々とビートルズの楽曲を唄い上げていく。ちょっとだけ聴くと、ちょっと地味な雰囲気が漂うので、聴き進めると飽きるかな、と危惧するのだが、それは杞憂である。これが飽きないのだ。繰り返し聴いても飽きが来ない。ケイコ・リーのボーカルの説得力の成せる技であろう。

なかなか内容の濃い「大人のビートルズのジャズ化、ジャズ・アレンジのビートルズ」である。晩秋の夜長、バーボン片手にじっくりと聴き耳たてる、そんなシチュエーションにピッタリの大人のボーカル盤です。

 
 

震災から3年7ヶ月。決して忘れない。まだ3年7ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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