最近のトラックバック

« Tangerine Dream『ロゴスLive』 | トップページ | テンション高く熱い西海岸ジャズ »

2014年11月16日 (日曜日)

録音自体が奇跡の様な盤の一枚

ブルーノート・レーベルには、他のレーベルにはなかなか見られない「その録音自体が奇跡の様な盤」が存在する。リーダーのジャズメンとプロデューサーのアルフレッド・ライオンの、先取性のある感性と自由な発想の音作りがそうさせるのだろうが、この時代にこんな盤がリリースされているのか、と思いっきり感心する盤が多く存在するのは、ブルーノートの特質の一つだろう。

例えば、このアルバムなど、何度聴いても、この時代にこんな盤がリリースされているのか、と思いっきり感心する。そのアルバムとは、Kenny Dorham『Afro-Cuban』(写真左)。ブルーノートの1535番。二種類のセッションから構成される。

一つは、1955年1月30日の録音。ちなみにパーソネルは、Kenny Dorham (tp), Hank Mobley (ts), Cecil Payne (bs), Horace Silver (p), Percy Heath (b), Art Blakey (ds)。ここでの演奏は、LPでのB面を占める、B1: K.D.'s Motion、B2: The Villa、B3: Venita's Dance の3曲。

もう一つのセッションは、1955年3月29日の録音。ちなみにパーソネルは、Kenny Dorham (tp), J.J. Johnson (tb), Hank Mobley (ts), Cecil Payne (bs), Horace Silver (p), Oscar Pettiford (b), Art Blakey (ds), Carlos "Patato" Valdes (cong), Richie Goldberg (cowbell)。ここでの演奏は、LPでのA面を占める、A1: Afrodisia、A2: Lotus Flower、A3: Minor's Holiday、A4: Basheer's Dream。
 

Afro_cuban

 
このアルバムの「この時代にこんな盤がリリースされているのか」という部分は、LPでのA面を占める1955年3月29日の録音の部分である。1955年の録音にして、ノリノリのアフロ・キューバン・ジャズが展開されているのだ。初めて聴いた時、いや〜、これには驚いた。決して俗っぽくなく、しっかりと硬派にハードバップに演奏されるアフロ・キューバン・ジャズ。

ドーハム、J.J.ジョンソン、ハンク・モブレイ、セシル・ペインの4管編成8重奏団の演奏。ペインのバリサクが効いていて、ダイナミックなアンサンブルが魅力。1955年初頭の時期、ハードバップ初期の時代にこの「ラテンアレンジ」は凄い。ラテン・ジャズの初期の名演がここに記録されています。演奏は荒削りですが、熱気溢れる演奏でねじ伏せる様に、ミス・トーンやフレーズの揺らぎは全く気にしない。

加えて、LPでのB面を占める1955年1月30日の録音の部分は、上質なハードバップ。これも、1955年初頭の時期、ハードバップ初期の時代に、これだけレベルの高いハードバップな演奏が展開されているとはビックリです。さすが、リハーサルをしっかり積んだ演奏かして、ユニゾン&ハーモニーもばっちり合った、質の高いハードバップが展開されています。

そして、どちらの種類の演奏も、ケニー・ドーハムのトランペットが素晴らしい。速いパッセージにもぶれない、テクニックに優れた、歌心満点のドーハムの演奏には目を見張ります。「動」のドーハムの最高な演奏がこのアルバム全編に渡って記録されています。このアルバムのドーハムを聴けば、ドーハムのトランペッターとしての実力の高さを再認識出来ると思います。

とにかく、ブルーノート・レーベルによくある「その録音自体が奇跡の様な盤」の一枚です。アルバム・ジャケットのデザインも、1955年当時としては、かなり「尖って」いて、このジャケットのデザインにも注目です。さすがブルーノートと思わせる傑作の一枚です。

 
 

震災から3年8ヶ月。決して忘れない。まだ3年8ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

« Tangerine Dream『ロゴスLive』 | トップページ | テンション高く熱い西海岸ジャズ »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80793/58006050

この記事へのトラックバック一覧です: 録音自体が奇跡の様な盤の一枚:

« Tangerine Dream『ロゴスLive』 | トップページ | テンション高く熱い西海岸ジャズ »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ