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2014年11月29日 (土曜日)

デューク・ピアソンのXmas盤

lこの頃、クリスマスのシーズンになると、ジャズのクリスマス・アルバムが多数発売されるようになり、実に好ましいことではあるのだが、ひとつひとつ手に取ってみると、適当にクリスマス・ソングのジャズ演奏を集めただけのモノだったり、演奏者の主体的なアプローチをスポイルする、レコード会社主導型の「みえみえの企画モノ」だったり。

残念ながら、わざわざ自腹を切って、演奏を聴きたいと思わないアルバムも散見されるのも事実。やはり、クリスマス・アルバムなど、「手垢のついた」企画モノは、その企画〜録音〜販売するレコード会社の「志(こころざし)」が重要になる。

レコード会社の「志」といえば、その最高峰に「ブルーノート・レーベル」がある。アルフレッド・ライオン率いる、ジャズ界最高峰の、ジャズ界最大の良心と言える、ジャズを録音し、ジャズを記録し、ジャズを芸術の域まで高めるようとする「志」の高さが素晴らしい、ジャズ・レーベルである。このジャズ・レーベル中、「硬派」でならしたブルーノート・レーベルが、「クリスマス・アルバムなんて出すわけ無いよな」と思っていたのですが、調べたら出てきた。

Duke Pearson『Merry Ole Soul』(写真左)。1969年2月と8月の録音。ブルーノートの4323番。ちなみにパーソネルは、Duke Pearson (p, celeste) Bob Cranshaw (b) Mickey Roker (ds) 。お洒落なピアノ・トリオである。

ブルーノート・レーベル唯一の、LPフルサイズの「クリスマス・アルバム」が、このデューク・ピアソンの『Merry Ole Soul』。1969年の録音なので、厳密に言うとブルーノート・レーベルの開祖、アルフレッド・ライオンのプロデュース物ではないが、アルフレッド・ライオンが引退した後、ブルーノート・レーベルのアルバム録音のプロデュースの大半を担った、デューク・ピアソンその人自らのリーダー作である。
 

Duke_pearson_merry_ole_soul

 
1969年と言えばジャズ界もフリージャズ以降、その単独の発展に翳りが見え始め、ロックとジャズの融合といった他ジャンルとの連携の試みが始まり、レーベルによってはコマーシャルなアルバムを乱発。振り返ってみれば、純ジャズ暗黒時代の始まりの時代だった訳だが、そこはさすがブルーノート、クリスマス・アルバムとはいえ手は抜かない。

クリスマス・ソングそれぞれの原曲の良さをしっかりと残しながら、しっかりとジャズしているのだ。それどころか恐らく、クリスマス・ソングのジャズ化の中で、最高の部類に入る素晴らしいジャズ・アルバムなのではないか。

その雰囲気がしっかりと感じられるのが、クリスマス・ソングとして耳タコの4曲目「ジングルベル」、5曲目の「サンタが街にやってくる」、そして8曲目の「きよしこの夜」。「ジングルベル」と「サンタが街にやってくる」は、ピアノ・ジャズ・トリオ(パーカッションが加わった変則トリオものであるが)ものとしては秀逸。最高峰に位置する演奏。

とにかく、原曲を変にデフォルメせず、かといってベタにならず、洒落たアレンジでサラッと聴かせて、後はバリバリにインプロビゼーションへ、というドライブ感が最高。「きよしこの夜」は、ちょっとファンキーにスローなテンポで、じっくり聴かせるアレンジには感心。これらの耳タコのクリスマス・ソングがこんな上質なピアノ・ジャズ・トリオの演奏に大化けするのだから、他の曲も推して知るべし。

そして、僕はラストの2曲がお気に入り。「ああベツレヘムよ」のリリカルで厳粛なピアノソロから、ラストの「オールド・ファッションド・クリスマス」の落ち着いた雰囲気でいてしっかりとジャズしている、職人的ピアノ・トリオ。この2曲に耳を傾ける時は、とりわけ厳粛で至福の時です。

 
 

震災から3年8ヶ月。決して忘れない。まだ3年8ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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