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2014年11月12日 (水曜日)

Eric Dolphy in Europe, Vol.3

エリック・ドルフィーは音楽理論や読譜に強かったジャズメンで、例えば、ジョン・コルトレーンの『アフリカ/ブラス』のアレンジを担当したことでも、その実力のほどが窺い知れる。つまり、ドルフィーの演奏内容はでたらめでは無いということ。ドルフィーをフリー・ジャズとするのはあまりに単純過ぎる。

彼の吹き綴るフレーズは決して「でたらめ」では無い。どこか調子外れで、変に音程を上げ下げしたり、変なドロドロした旋律をなぞったり、クラシック音楽の耳で聴くと、これは「でたらめ」に聴こえても不思議では無い。

しかし、良く聴くと、フリーに自由に吹き回っている訳では無い。ちゃんと法則や決め事があって、その法則や決め事に従って、調子を外したり、音程を上げ下げしたり、ドロドロとして旋律を展開しているのだ。

伝統的な技法をきちんと押さえつつ、どこまで自由にアドリブ・フレーズを展開出来るのか。ドルフィーは、その一点にかけていたジャズメンである。そういう点を抑えると、エリック・ドルフィーはフリー・ジャズの範疇に入るジャズメンでは無い。

あくまで、伝統的なジャズを前提として、いかにマンネリに陥らず、自由にアドリブ・フレーズを展開するのか。それを死ぬまで追求したジャズメンであった。そういう面では、かのジャズの帝王、マイルス・デイヴィスと同じ志なのだが、どうもマイルスはドルフィーの演奏が気に入らなかった様だ。これまた不思議な感じがするのだが、どうなんだろう。

さて、そんなドルフィーのアルトを存分に体感出来るアルバムが『Eric Dolphy in Europe, Vol.3』(写真左)。一昨日から、Vol.1、Vol.2とご紹介してきたが、今回はそのラストのVol.3。ちなみにパーソネルは、Eric Dolphy (as, bcl), Bent Axen (p), Erik Moseholm (b), Jorn Elniff (ds)。Vol.1、Vol.2と同じく、1961年9月の録音になる。
 

Eric_dolphy_in_europe_3

 
このVol.3は、ドルフィーのアルトとバス・クラが聴ける。ドルフィーのアルトは如何なるアルトなのか。冒頭の「Woody'n You」を聴けば良く判る。様々なジャズメンが演奏する有名スタンダード曲の「Woody'n You」をドルフィーが演奏したらどうなるのか。

これはもう聴いていただくしか無いのだが、これはまあ、捻れること、外れること、舞い上がったり、ドロドロしたり。それでも、伝統のジャズの範疇にしっかりと留まって、その留まる中で最大限の自由を表現しようとするドルフィーはクールである。

ドルフィーのバス・クラを理解するには、この2曲目の「When Lights Are Low」が良い。この曲も様々なジャズメンが演奏する有名スタンダード曲。そんな有名スタンダード曲を、今でもジャズでは珍しいバス・クラで演奏するとどうなるのか。

これまた、バス・クラでも捻れること、外れること、舞い上がったり、ドロドロしたり。バス・クラの楽器の特質を良く理解している様で、変な音が出たり、耳障りな音が出たりしないところは、さすがドルフィーといったところか。

ラストの「In The Blues (take 1,2,3)」はご愛嬌。1曲扱いではあるが、実は同じ曲を3回繰り返し演奏している。途中で演奏を止めたりしている所などもそのまま収録している。3回の繰り返しの中で、テンポか変えたり、アプローチを変えたり、いろいろと試みてはいるんですが、これを楽しめるのは、ドルフィーのマニアくらいで、このラスト曲はちょっと蛇足かも。

エリック・ドルフィーを体感するには、どのアルバムが適当なのか。僕は『Eric Dolphy in Europe』シリーズを挙げる。vol.1からvol.3までの3枚で構成される『Eric Dolphy in Europe』シリーズ。このライブ音源が、エリック・ドルフィーとは如何なるジャズメンなのか、を教えてくれる。

 
 

震災から3年7ヶ月。決して忘れない。まだ3年7ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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