最近のトラックバック

« 穏やかで真摯なジャズロック | トップページ | ジャズ・オルガンの祖となった。 »

2014年10月 5日 (日曜日)

圧倒的演奏力なジャズロックです

ジャズロック、および、クロスオーバー・ジャズの傑作と言い切って良いだろう。まだ、ロック小僧だった頃、このアルバムを初めて聴いた時、頭の中に衝撃が走った。そして、ジャズ畑のミュージシャンのテクニックの高さに驚いた。

1972年9-10月ニューヨーク及びロンドンで録音。1973年のリリース。The Mahavishnu Orchestra『Birds of Fire(邦題:火の鳥)』(写真)。ジョン・マクラフリン主宰のマハヴィシュヌ・オーケストラの第2作。 ちなみにパーソネルは、Billy Cobham (ds), Rick Laird (b), John McLaughlin (g), Jan Hammer ( el-p,ac-p,syn), Jerry Goodman (vln)。

凄まじいテンションの高さと演奏力の高さ。圧倒的演奏力を持って、複雑な曲をいとも簡単に弾き切ってしまう。それでいて、展開される音について難解さは無い。しかし、この演奏にあるアバンギャルドさは、当時のエレクトリック・ジャズに必須の要素で、これが思いっきりクールに決まっている。

音の響きと雰囲気は、プログレッシブ・ロック。叙情性とトータル・イメージが際立つ。かつパワフル。このアルバムの演奏を聴いて、ジャズ側の圧倒的な演奏力に「やられた」。もはや、ロック側には何も無い、と感じたのは事実。ジャズ者になる前、1976年の秋から冬にかけて、これら、エレクトリック・ジャズの傑作を幾枚か聴いて、僕は当時のロックを見限って、ジャズに乗り換えた。

それだけ説得力のある、圧倒的テクニックを誇るエレクトリック・ジャズな演奏である。エレクトリック・マイルスは、リズム&ビートに、あくまでジャズとファンクをメインに置いたが、このマハヴィシュヌ・オーケストラは、リズム&ビートにロック・ビートを織り交ぜており、このロック・ビートの存在が、クロスオーバー・ジャズの雰囲気を増幅させていて心地良い。
 

Bird_of_fire

 
ギターとヴァイオリンをフィーチュアした、テンションの高いハードで硬派なジャズロック。甘さの微塵も無い。 ギターとヴァイオリンの絡みがエキゾチックな響きを漂わせ、ジャズとロックの融合なんていう「予定調和」な響きはここには全く無い。あるのは、今の耳で聴いても驚きを感じる「ハプニング性」。これは最終的には「聴いて貰うしか無い」。

マハヴィシュヌ・オーケストラのデビュー盤『The Inner Mounting Flame(内に秘めた炎)』とこのセカンド盤を初めて聴いた時、これって「キング・クリムゾンやん」って思った。特に、ギターの弾き方、ヴァイオリンの響き、これって、『太陽と戦慄』から『暗黒の世界』のキング・クリムゾンの音にそっくり。

というか、このマハヴィシュヌ・オーケストラのデビュー盤『The Inner Mounting Flame(内に秘めた炎)』が1971年のリリースですから、キング・クリムゾンのほうが、このマハヴィシュヌ・オーケストラの音を参考にしたんでしょうね。う〜ん、キング・クリムゾンの総帥ロバート・フィリップもなかなか「あざとい」なあ(笑)。

今の耳で聴いても、ジャズ・ロック的な音楽の中に、懐の深く柔軟なジャズらしい、クラシック、インド音楽、カントリーなどを詰め込んだ、説得力のある、圧倒的テクニックを誇るエレクトリック・ジャズ。この様々な音楽要素を突っ込んで、ひとつにまとめてエレクトリック・ジャズに仕立て上げる豪腕、これが本来の「クロスオーバー・ジャズ」の本質なんだろう。

 
 

震災から3年6ヶ月。決して忘れない。まだ3年6ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

« 穏やかで真摯なジャズロック | トップページ | ジャズ・オルガンの祖となった。 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80793/57586482

この記事へのトラックバック一覧です: 圧倒的演奏力なジャズロックです:

« 穏やかで真摯なジャズロック | トップページ | ジャズ・オルガンの祖となった。 »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ