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2014年9月24日 (水曜日)

絶品の「ウィズ・ストリングス」

ジャズ・トランペットの早逝の天才、クリフォード・ブラウン(愛称ブラウニー)は「責任感の強い人で、カルテットなどの編成では、他のメンバーの範となるべく、一生懸命、律儀にまじめに演ってしまうのだろうなあ」という印象が強い。

つまり、演奏なら滲み出てくる、ブラウニーのその絵に描いた様な律儀さと真面目さが、反面、聴く側の我々からすると、ややもすると負担になったりするのだ。聴いていて窮屈に感じるとか、素晴らしいテクニックの演奏が退屈に聴こるとか、そんな感じが時折する。

あまりにブラウニーのトランペットのテクニックとフレーズ展開が並外れて素晴らしいので、他のメンバーがそれに付いて来られないことから出てくるギャップもあるし、他のメンバーの範となり過ぎて他を置いてきぼりにしたりと、どうにも、ブラウニーが突出していることが目立ってしまう。

そういう意味で、このアルバムのような(これは、オーケストラをバックに吹いています)、通常の演奏フォーマットから離れた演奏形態の方が、他の演奏者に気をつかうことなく、天才的なテクニックを余すことなく披露できる。

しかも、他のメンバーと一緒の演奏の中でついつい顔を出す「律儀さや真面目さ」よりも、トランペットを演奏するブラウニーの「純粋な喜び」が前面に押し出て、彼の持つずば抜けた才能が余すことなく表現されるのではないか、と僕は見ている。
 

Clifford_brown_with_strings

 
そのアルバムとは『Clifford Brown With Strings』(写真左)。1955年1月の録音。ブラウニーの「ウィズ・ストリングスもの」です。ちなみにパーソネルは、Clifford Brown (tp). Richie Powell (p), Max Roach (ds), George Morrow (b), Barry Galbraith (g), Neal Hefti (arr, conductor)。ブラウン=ローチ五重奏団からテナーのハロルド・ランドの代わりにギターのバリー・ガルブレイスを入れた五重奏団。

アルバム全編に渡って漲る「天真爛漫なトランペット」。ズバリ一言「このアルバムは良い」。ストリングスをバックに、時に悠然と時に綿々と、時に優しく時に雄々しく、吹き継がれていくペットの響き。その音、その艶、その輝き、いずれを取ってみても、トランペットって、こんなに素晴らしい音が出る楽器やったんや、という、単純素朴な感動を呼び覚ましてくれる。

「Smoke Gets in Your Eyes」など、バラード中心の演奏のどれもが素晴らしく、ラストの「Stardust」にいたっては、何回聴いても、しみじみとした幸福感に満たされる。

硬派のジャズファンの方々は、このような「ウィズ・ストリングス」は邪道だ、と決めつけるむきが時にあるが、ブラウニーのトランペットを愛でる上では、格好のフォーマットだと僕は思う。それと、ジャズのトランペットはうるさくてイカン、と思われている方は、まあ、一度、聴いてみて下さい。

ブラウニーのアルバムの中では、このアルバムがイチ押しです。とにかくブラウニーのトランペットの音が魅力。音が魅力的な上に、フレーズが美しく優しい。テクニックは最高。当然、僕の愛聴盤であることは言うまでもありません。

 
 

震災から3年6ヶ月。決して忘れない。まだ3年6ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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