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2014年8月 5日 (火曜日)

ウエストコースト・ジャズの硬派者

今日も白人ジャズ、ウェストコースト・ジャズのアルバムを。ウエストコースト・ジャズとは、1950年代、米国ロサンゼルスを中心とする、アメリカ西海岸一帯で演奏されていたジャズの総称である。白人中心のジャズで、テクニックは概ね優秀。リズム&ビートもキッチリしていて、アレンジメントが優秀。ストレートで端正な音が基本。

そんなウエストコースト・ジャズのジャズメンは、ほとんどがマニアックな存在。もともと、日本ではウエストコーストはうけなかったことが災いしたんだが、ウエストコーストのジャズメンの名前を覚えだしたのが、1980年代後半になってから。今では、アルバムも沢山リイシューされたから、かなり身近な存在になったが、1970年代は全く未知の存在だった。

ハロルド・ランド(Harold Land)というテナー・サックス奏者がいる。どっかで聞いたことある名前だなあ、と思う貴方は「通」です。どこだったっけ、と思いを巡らし、そうかブラウン=ローチ5重奏団のテナー奏者か、と思い当たる貴方は「通」です。ハロルド・ランドは、ブラウン=ローチ5重奏団退団以降、ウエストコーストでの活動が中心なったお陰で、マニアのみに知られる存在でした。

最近では、ハロルド・ランドのリーダー作はリイシューされたので、結構気軽に耳にすることができます。ハロルド・ランドのテナーは、ウエストコースト・ジャズ出身らしからぬ、バリバリに吹くテナー奏者です。力感溢れるストレートなブロウは、東海岸も真っ青なブロウ。

しかし、そこはウエストコースト。テナーの音は乾いていて、ウェット感は全く無し。ファンクネスとブルージーにも全く無縁。ひたすらストレートで端正なブロウを繰り広げる。ウエストコースト・ジャズの中では珍しい、かなりハードな内容の演奏が魅力です。西海岸ジャズらしからぬ、タイトで一本気なハードバップな演奏は一度聴いたら忘れられません。
 

Harold_land_the_fox

 
Harold Land『The Fox』(写真)というアルバムがある。1959年8月の録音。ちなみにパーソネルは、Harold Land (ts), Dupree Bolton (tp), Elmo Hope (p), Herbie Lewis (b), Frank Butler (ds)。主役のハロルド・ランド以外、ピアノのエルモ・ホープは知っているが、その他のジャズメンは全く知らない。さすが、ウエストコーストである(笑)。

それでも、このアルバムに詰まっている演奏はどれもが水準高く熱い。西海岸ジャズらしからぬ、タイトで一本気なハードバップな演奏が展開される。テナーのハロルド・ランド、そして、トランペットのデュプリー・ボルトンが吹きまくる吹きまくる。この熱気溢れるプレイだけ聴けば、一瞬、これは東海岸ハードバップかと思うが、乾いたファンクネス無縁のストレートなテナーとペットの音を聴いて、これはウエストコーストか、と思い当たる。

ウエストコーストで、ここまで熱くストレートなサックスを吹くのは、ハロルド・ランドが筆頭なので、このアルバムはハロルド・ランドのアルバムなのか、と思い当たる。が、聴き進めて、リーダーのハロルド・ランドより吹きまくるトランペットに耳を奪われる。とにかく、トランペットのデュプリー・ボルトンが吹きまくるのだ。この吹きまくるトランペットに耳を奪われると、このアルバムは、トランペットのデュプリー・ボルトンのリーダー作か、と勘違いしてしまう。

ウエストコースト・ジャズと言えば、良くアレンジされたユニゾン&ハーモニー、そしてアンサンブル。お洒落で洗練された、熱気溢れるというよりは、クールで程良くコントロールされたジャズ、という印象ですが、この『The Fox』というアルバムを聴いて、それだけでは無いということがよく判ります。

 
 

震災から3年4ヶ月。決して忘れない。まだ3年4ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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