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2014年7月17日 (木曜日)

オーネットの落ち穂拾いの異色盤

さて、アトランティック・レーベルのオーネット・コールマンの聴き直しも、いよいよ終焉を迎える。今日は、Ornette Coleman『To Whom Who Keeps A Record』。邦題は『未知からの漂着』。すっごい邦題やなあ(笑)。

1959年から1960年にかけての『Change of the Century』と『This Is Our Music』セッションからの落ち穂拾い盤である。1975年に日本でのみリリースされた当時の貴重盤。ジャケットもすらっとシンプルなもの。ジャズのアルバムって感じがしない。

パーソネルはほぼ共通のメンバー。Ornette Coleman (as), Don Cherry (tp), Charlie Haden (b), Billy Higgins (ds) on "Music Always" 1959 Track, Ed Blackwell (ds) on 1960 tracks。ドラムが「Music Always」だけがビリー・ヒギンズが務め、残りは、コールマン、チェリーの双頭フロントをはじめに、ベースのヘイデン、ドラムのブラックウェルの鉄壁の布陣。

このアルバムの収録曲は以下の通り。それぞれの曲のタイトルをつなげて読むと面白い。

1. Music Always
2. Brings Goodness
3. To Us
4. All
5. P.S. Unless One Has (Blues Connotation No.2)
6. Some Other
7. Motive For Its Use
 

To_whom_who_keeps_a_record

 
Music Always Brings Goodness To Us All.
P.S. Unless One Has Some Other Motive For Its Use.

「音楽は常に私たち皆に良いものをもたらしてくれる。
ただし、何か別の目論見で用いられることさえなければ」

となかなか意味深なメッセージになるのだ。まあ、フリーな曲で占められているので、タイトルは何でも良いといえば良いのだが、この様に、各曲のタイトルをつなげて読ませて、メッセージ性のあるものにする、なんてアプローチは、他のジャズ盤には無いもの。ちょっとばかし、ユニークな盤ではあります。

落ち穂拾い盤とは言え、さすがにオーネットの初期の名盤と誉れ高い『Change of the Century』と『This Is Our Music』からの落ち穂拾いなので、内容的には充実しています。これが当時未収録としてお蔵入りしたテイクとは信じられません。

やはり、このアトランティック・レーベルでのコールマン独特の限りなくフリーに近いバップ・ジャズは、フリー・ジャズな様々なアイディア満載で、聴いていて実に興味深いものばかり。単調な展開に陥る部分もあるが、フリー・ジャズなんて概念が無いその時代に、個性的なアイデア優先な取り組みは実に意欲的であり、実に潔い。

オーネット・コールマンの落ち穂拾い盤って、捨て曲が無いんですよね。この『To Whom Who Keeps A Record』もなかなかの内容で、アルバムを聴き終えて、改めて感心しました。とてもこのアルバムが「落ち穂拾い盤」だなんて思えませんね。良い内容です。

 
 

震災から3年4ヶ月。決して忘れない。まだ3年4ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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