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2014年7月 7日 (月曜日)

ギター弾きまくる『Guitar Man』

このアルバムは、フュージョン・ジャズというジャンル言葉で括るのはどうかなあ、と思った。George Benson(ジョージ・ベンソン)は、フュージョン・ジャズの代表的ギタリストだからと、フュージョン・ジャズのアルバムとして括るのはどうかなあ、と思った。

そのアルバムとは、George Benson『Guitar Man』(写真左)。2011年10月のリリース。タイトル通り、久し振りにベンソンが、従来の本職のジャズ・ギターを弾きまくったアルバムである。パーソネルは、ほとんどのメンバーがベンソンの個人的お好みジャズメンで固められているみたい。さすがに、ドラムは Harvey Mason が、ピアノは Joe Sample が担当している。

しかし、このアルバムでの、聴きどころは、ジョージ・ベンソンのギター、その一点に絞られる。『Guitar Man』というタイトル通りの「聴きどころ」。これだけバリバリにギターを弾きまくるベンソンは久し振りだ。

で、そのベンソンのギターなんだが、これがやっぱり「凄い」。デビュー当時、ポスト・ウエスと期待され、そのテクニックと歌心は他の追従を許さない。その実力に、あの帝王マイルスが自らのバンドに招聘したくらいだ。あのフュージョン・ジャズの傑作『Breezin'』以前のアルバムに、その凄いギターを弾きまくるベンソンを体感することが出来る。

逆に『Breezin'』以降は、唄うギタリストとして唄の方が注目される「ソフト&メロウ」な、AORジャズの代表格として評価されることが多くなり、ポスト・ウエスな天才ギタリストの面影は希薄になっていった。1980年代から90年代って、ベンソンは唄いまくっているもんなあ(笑)。
 

Guitar_man

 
そんなベンソンの原点回帰的なアルバムである。とにかく、収録されたどの曲もベンソンのギターが輝いている。このアルバムでのベンソンのギターは、決して、フュージョン・ジャズのテイストでは無い。といって、ドップリとブルージーな純ジャズのテイストでも無い。ジャジーでライトでコンテンポラリーなジャズのテイスト。今風のメインストリーム・ジャズなテイストである。

だから、このアルバムは、ベンソンのリーダー作だからと言って、フュージョン・ジャズの括りでは語りたくない。といって、コッテコテ硬派で伝統的な純ジャズのジャズ・ギターかと言えば、絶対にそうでは無い。このアルバムでのベンソンのギターは、今の、現時点でのコンテンポラリーな純ジャズをベースにしたものなのだ。

選曲も気合いが入っている。ビートルズの「I Want to Hold Your Hand」、コルトレーンの名曲「Naima」あたりが出色の出来。スローバラード風にアレンジされ、芯の入った硬派なギターが素敵なフレーズを奏でる「I Want to Hold Your Hand」は、感動の一曲である。逆に「Naima」は凄く硬派な内容に思わず背筋が伸びる。これは絶対にフュージョンなギターでは無い。硬派な純ジャズ路線である。

ジャズ・スタンダード曲の素晴らしい出来。「My One and Only Love」から「Paper Moon」経由「Danny Boy」のスタンダード3連発には、もう「たまらない」。このジャズ・スタンダードの演奏を聴くと、改めて、ベンソンのギターの実力を再認識する。このベンソンのギターって、今のジャズ・シーンの中でも、一二を争う位に素晴らしいものなのではないのか、と改めてビックリした。 

よくよく聴いていると、このアルバムで、ベンソンはナイロン弦のギターの挑戦している。このアルバムをリリースした2011年でベンソンは68歳。70歳前にして、新しい世界に挑戦する意欲。素晴らしい心意気である。脱帽である。

 
 

震災から3年3ヶ月。決して忘れない。まだ3年3ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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