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2014年6月17日 (火曜日)

一息つきたくなる時に聴くジャズ

いろいろと様々なフォーマット、様々なスタイルのジャズ盤を聴く。アコースティックもあれば、エレクトリックもある。それぞれにそれぞれの良さがある。そして、様々な種類のジャズを聴いて疲れて、ホッと一息つきたくなる時がある。

そんな時は、やっぱり1950年代のハードバップのアルバムに戻るのが一番。やっぱり、ハードバップ黄金時代のアルバムの音というのは、聴いていてホッとするし、聴いていてしっかりと癒される。ジャズの音をイメージする時、やっぱりハードバップの音が一番にしっくりくる。

今日の「ホッと一息つきたくなる時に聴くジャズ」は、Tommy Flanagan『The Cats』(写真左)。1957年4月の録音になる。ちなみにパーソネルは、Idrees Sulieman (tp), John Coltrane (ts), Tommy Flanagan (p), Kenny Burrell (g), Doug Watkins (b), Louis Hayes (ds)。トランペットとテナーの2管+ギターがフロントのセクステット構成。

このアルバムは、プレスティッジ・レーベルお得意のジャム・セッション構成。セクステットとはいえ、その日の急造セクステット。プレスティッジだから、ギャラをケチって、お得意のほとんどリハーサル無しの本番演奏。リハーサル無しのいきなり本番なので、セクステット構成は危険。このアルバムは大丈夫なのか、と不安になる。

しかし、そこはジャズの面白いところ。意外と皆、健闘しているのだ。なかなか上手くまとまったハードバップ演奏。フラナガンのリーダーシップの成せる技である。フラナガンは「名脇役」とか「いぶし銀のバッキング」など、バックに控えて、しっかり支えるという縁の下の力持ち的な印象が流布しているが、どうして、リーダーに立った時のバンド全体の統率力は相当なものがあると、僕は睨んでいる。
 

Tommy_flanagan_cats

 
名脇役として「名盤請負人」とか言われるが、意外とこのプレスティッジなどのジャム・セッション形式では、寄せ集めのメンバーの中で、しっかりとリーダシップを発揮しての「名盤請負人」なのではないだろうか。そんなことを想起させる、このアルバム『The Cats』の内容である。

全編、典型的なハードバップの内容。適度にラフなのはご愛嬌。寄せ集めのいきなりジャム・セッションだから、テンションが多少緩むのは仕方の無いこと。アレンジも単純なもの。それも個々の演奏力でカバー。そう、このアルバムは、参加ジャズメンの個々の演奏力を楽しむアルバムである。

しかし、そんな中、トランペットのIdrees Sulieman(アイドリース・シュリーマン)だけが「置いてきぼり」。テクニックは中庸、アドリブ・ラインは凡庸。音だけはトランペットらしい、輝く様なブラスの響きがあるが、テクニックがなあ。このシュリーマンのトランペットだけが、やけに音が大きいがフレーズは退屈。

コルトレーンはさすが音が大きく、テクニックもあるが、演奏内容としては中程度。耳をそばだてるほどでは無い。ケニー・バレルのギターがなかなか洒落ている。アドリブ・フレーズは短めだが、メンバーの中で、一番イマージネーション溢れるプレイを展開している。

リーダーのフラナガンのピアノは申し分無いです。大向こうを張っ大袈裟な展開とは全く無縁なフラナガンなんですが、このアルバムでも、じっくりと渋いアドリブを聴かせてくれます。おおっと耳をそばだてるような、一期一会なフレーズはそうそうありませんが、全編に渡って、落ち着いた小粋なアドリブを聴かせてくれます。

ダグ・ワトキンスもベースも良し、ルイ・ヘイズのドラミングも堅調。ピアノのフラナガンと併せて、このアルバムのリズム・セクションは優秀です。意外と、このアルバム『The Cats』は、ピアノ+ベース+ピアノのリズム・セクションを楽しむのが正解のアルバムなのかもしれませんね。

 
 

大震災から3年3ヶ月。決して忘れない。まだ3年3ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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