僕の「6月ヘビロテの高中正義」
6月も4日になる。昨日のブログで、6月は「湿気は多いが、気温的には実に過ごしやすい季節である」と書いた。気温的に過ごしやすい、この夏の初めの季節はまだまだ暑さは本格的では無いので、ジャズのアルバムもフュージョン・ジャズ時代のアルバムを選ぶことが多くなる、とも書いた。
確かに、6月にはフュージョン・ジャズを選ぶことが多くなる。そして、加えて、日本のロック・ギタリストの雄、高中正義のアルバムを好んで聴くのも、この6月なのだ。6月から7月の2ヶ月間は、僕の中では「高中正義」月間なのである。
特に、このアルバムについては、確かに振り返ると6月に良く聴く。というか、6月にしか聴かないアルバムなのだ。そのアルバムとは、高中正義『TAKANAKA』(写真左)。1977年のリリース。高中のセカンド・アルバムになる。このアルバムが、このアルバムを手にした1979年以来、毎年6月に集中して聴くことが多い、不思議なアルバムなのである。
前作『SEYCHELLES』は爽やかなギターが売りのアルバムだったのですが、このセカンド盤『TAKANAKA』では、エレギの音が太くなり、爽やかというよりは力強い、体育会系のマッチョなノリが全面に押し出された音作りに変化しています。
加えて「マンボNo.5」などのラテン色の強いナンバーもあって、所属ジャンル不明でファンクネス希薄な、日本純正のギター・インスト盤に仕上がっています。このアルバムのリズム&ビートを聴いていて、このアルバムの演奏はフュージョン・ジャズでは無いですね。かといって、ロック色豊かな、海外のロックギター・インストともちょっと違う、独特の音世界を維持しています。
このエレギの音が太い、体育会系のマッチョなノリが、まず真夏の暑い盛りにはズバリ暑苦しい。爽やかではあるが物寂しい秋にはちょっと空々しく感じる。冬には寒々しく感じる。うららかな春の季節にはちょっとしんどい。まだまだ暑さは本格的では無い、気温的に過ごしやすい夏の初めの季節にはピッタリ心地良く感じるのだ。
これって僕だけの感覚なのかなあ(笑)。確かに、このアルバム『TAKANAKA』を購入したのが、1979年6月。ずっと聴いていて「いいなあ」と思っていたんだが、8月になる頃には全く聴かなくなったっけ。それでも、毎年5月の下旬から6月になると、この『TAKANAKA』を思い出したように引きずり出してきて、思いっきり聴きまくるのだ。そして、7月下旬頃になると「お蔵入り」(笑)。
「夏だ、海だ、高中だ・・・」とよく言われるが、僕にとっては、高中のアルバムは、意外と初夏、そして秋に聴くことが多い。夏真っ盛りに聴いて爽快なアルバムもあるのですが、夏は夏でも、夏の後半から夏の終わり、お盆の頃から晩夏の頃に良く聴く。でも、このアルバム『TAKANAKA』は6月のアルバムなのだ。
そして、このアルバム『TAKANAKA』の中で、僕が高中の楽曲の中でのお気に入りな名曲「Ready to Fly」が明らかに初夏のシーズン向けの爽快な楽曲なのだ。ヴォイス・パーカッションから始まる冒頭部はちょっと怪しげなのですが、そこから伴奏が盛り上がっていって、いきなり高中のエレギが滑り込む様に入ってくる。そこから空へ翔び上がって行くが如く、爽快感溢れるギターの奏でるフレーズの高揚感が素晴らしい。
この「Ready to Fly」と「Blue Lagoon」は、僕にとっては6月の愛聴曲。よって、6月のバーチャル音楽喫茶『松和』では、高中正義の『TAKANAKA』と『JOLLY JIVE』がヘビーローテーションでかかります。
大震災から2年10ヶ月。決して忘れない。まだ2年10ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。
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