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2014年5月10日 (土曜日)

Return to Foreverの現代版

リフレッシュ期間中、エレクトリック・チック(以降、エレ・チックと略す)の現時点での新譜を聴いて感心した。
 
今までのエレ・チックの世界は長年の盟友ベーシスト、スタンリー・クラークが何らかの形で絡んできた。そして、チック・コリア・エレクトリック・バンドの時は、ジョン・パティトゥッチが正式メンバーとして君臨した。

つまり、エレ・チックの場合、エレクトリック・ベーシスト(略してエレベ)がキーになる。優れたエレクトリック・ベーシストに恵まれ、そのエレベ奏者が弾けた時、そのエレ・チックのアルバムの内容は素晴らしいものになる。

今回のキーになるベーシストは、Hadrien Feraud(アドリアン・フェローと片仮名表記)。1984年8月仏パリ生まれ。今年30歳になる。12歳の頃、父親に与えられたアルバム、Jaco Pastorius『The Birthday Concert』により覚醒。レジェンド的なエレギ奏者ジョン・マクラフリンに見出された。

このアドリアン・フェローは『次代のジャコ・パストリアス』と評価されているが、このエレ・チックを聴けば、その評価が過大評価では無いことが良く判る。そして、このアドリアンのエレベに触発されて、チックのエレピがシンセが乱舞する。久々に硬派にエレピを弾きまくるチック。Return to Foreverの現代版の様な雰囲気に、チック者の僕は思いっきり興奮してしまいました(笑)。

改めて、そのアルバムとは、Chick Corea『The Vigil』(写真左)。2013年8月のリリース。ちなみにパーソネルは、Chick Corea (el-key,syn), Charles Altura (g), Hadrien Feraud (b), Tim Garland (b-cl,fl, ss, ts), Marcus Gilmore (ds)。
 
よくよく見ると、6曲目「Pledge for Peace」ではスタンリー・クラークがゲストとしてベースを担当している。やはり、エレ・チックの音世界には、要所要所でスタンが必ず絡んでくる(笑)。
 

The_vigil

 
ベタな評になるが、このアルバムの音世界は、歴代のReturn to Foreverの音をミックスした「現代のReturn to Forever」。いままでのReturn to Foreverの音世界の個性を全て踏襲して、このアルバムで再構築した感じの音世界。こりゃ〜、エレ・チック者には堪らん内容です。
  
先にご紹介したエレベのアドリアン・フェローはもとより、ギターのチャールズ・アルトゥラも大活躍。そして、エレ・チックの世界で久々に存在感のあるマルチリード奏者ティム・ガーランドも素晴らしい演奏を繰り広げる。ドラムのマーカス・ギルモアも堅実だ。

こうやって、このアルバムのパーソネルについては語っていると、なんだか、エレ・マイルスを彷彿とさせる。若手の優秀ミュージシャンを見出し、自らのバンドに採用し、そして、その若手の個性に触発されて、リーダーのマイルスがより輝きを増し、更にバージョンアップしていく。そんなエレ・マイルスの展開を彷彿とさせる。

この『The Vigil』では、チックが若手の優秀ミュージシャンを見出し、自らのバンドに採用、その若手の個性に触発されて、リーダーのチックがより輝きを増し、更にバージョンアップしている。チックは1941年生まれだから、この『The Vigil』をリリースした年で72歳になる。

72歳にして、このエレピの演奏。テクニック、テンション、フレーズ共に全く素晴らしい演奏を聴かせてくれるチック。この『The Vigil』でのチックは凄い。往年の輝きを踏襲しているばかりが、部分的に進化している跡も見え隠れする。70歳を過ぎてこの進化には頭が下がる想いがする。

ジャケット・デザインも中世の騎士風のイラストで、なんとなく、往年のReturn to Foreverとの音世界での繋がりを感じる。ジャズのアルバムとしては、かなり「危うい」ジャケット・デザインではあるが、マイルスと同様、これはチックのアルバムとしてのみ許される独特のジャケット・デザインのセンスである。

次作が楽しみな、Chick Corea & The Vigil Bandである。このバンドのライブ演奏も評判が良く、アルバム録音の次作、早く出ないかな。久々にパーマネント・バンドとしての継続を期待する、エレ・チック・バンドの出現である。

 
 

大震災から3年1ヶ月。決して忘れない。まだ3年1ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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