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2014年5月20日 (火曜日)

ブルーベックが主役のカルテット

今を去ること35年前、『Time Out』という変則拍子のプログレッシブなジャズ名盤を聴いてから、僕はずっと、Dave Brubeck(ディブ・ブルーベック)のファンである。

しかし、我が国日本では、このディブ・ブルーベックは人気が無い。スイングしないピアノだの、スクエアな下手くそピアノだの、けちょんけちょんである。でも、僕はこのブルーベックのピアノが殊の外、気に入っている。スクエアな縦ノリのスイング感が癖になる。

ということで、ブルーベックと出会って以来35年、ブルーベックのリーダー作を少しずつ集めてきた。そんな中で、ブルーベックのピアノを全面に押し出した、ブルーベック・カルテットのアルバムがある。『Brubeck Time』(写真左)である。

1954年10〜11月の録音。ちなみにパーソネルは、Dave Brubeck (p), Paul Desmond (as), Bob Bates (b), Joe Dodge (ds)。変則拍子のカルテットでは未だ無いが、ブルーベック〜デスモンドのコラボレーションは、ほぼ完成の域にある。ベース、ドラム共に、いまや無名のメンバーではあるが、しっかりとリズム&ビートをキープし、フロントの二人を支え、盛り立てている。

1曲目の「Audrey」と5曲目の「Stompin' for Mili」の2曲は、ブルーベック〜デスモンドのオリジナル。ちなみに「Audrey」は、オードリー・ヘップバーンの森を歩く姿をイメージして曲名がつけられたとのこと。他の収録曲はスタンダード曲。しかし、曲名を見ると、実に渋い「知る人ぞ知る」的なスタンダード曲を採用しているところが心憎い。
 

Brubeck_time

 
ブルーベックのピアノについては、常に僕は以下の様に評している。ブルーベックのピアノは、前衛的なクラシックの様なピアノを応用しているので、流れる様に横に揺れるように、オフビートにスイングすることは出来ない。ブルーベックは、クラシックの4拍子の流れの様にスクエアに「スイング」するのだ、と。

そんなスクエアに「スイング」するブルーベックのピアノが全面に押し出されたブルーベック・カルテットの演奏。
 
通常は、ポール/デスモンドのアルトが全面に押し出され、ブルーベックはそのバックで、デスモンドのアルトを支え鼓舞するのだが、この『Brubeck Time』は、ブルーベックのピアノが主役。デスモンドのアルトが、ブルーベックのピアノに寄り添い、ブルーベックのピアノを支え鼓舞する。

『Brubeck Time』というタイトルは「言い得て妙」。デスモンドのアルトが主役のいつものブルーベック・カルテットとは違った味わいの、ブルーベックのピアノがフィーチャーされたブルーベック・カルテット。これはこれで、実に味わいのあるアルバムで、ブルーベックのピアノを心ゆくまで愛でることが出来ます。

隠れ佳作ですね。アルバム・ジャケットも、なんとなくブルーベックが主役の『Brubeck Time』って感じで良い出来です。

 
 

大震災から3年2ヶ月。決して忘れない。まだ3年2ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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