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2014年5月24日 (土曜日)

クリヤ・マコトの3年ぶりの会心作

ジャズ・ピアニスト、クリヤ・マコトの3年ぶりとなるアルバム。クリヤ・マコト・オールスターズ『NOTHIN' BUT JAZZ』(写真左)。オールスターズもので、総勢22名の国内外の人気・実力派アーティストが参加、そのメンバーは大変豪華である。

冒頭のギラ・ジルカのボーカルが格好良い「Street Walking Woman」を聴いて、思わず、1970年代後半〜1980年代前半のクインシー・ジョーンズを思い出した。

クインシーのアルバムとしては『Sounds...And Stuff Like That!!』『The Dude』『Back on the Block』辺り。クインシー・ジョーンズの黄金期である。この頃のクインシー・ジョーンズは無敵状態。ジャズを基調としながら、ソウル、ファンク、ブルースなどの要素を取り込み、優れたアレンジと優れた参加ミュージシャンとの共演にて、素晴らしいフュージョン・ミュージックを演出した。

このクリヤのアルバム『NOTHIN' BUT JAZZ』は、ジャズを基調としながらも、ソウル、ファンク、ブルースから、更に幅広く、アフロ、ハウス、ブラジリアンなどの要素を取り込み、クインシー同様、優れたアレンジと優れた参加ミュージシャンとのコラボによって、内容の濃い、素晴らしいフュージョン・ミュージックを演出している。 

そう言えば、1970年代後半から1980年代前半、このクインシー的アプローチをハービー・ハンコックがチャレンジしたが、ちょっと幅が狭いファンク・ミュージックに留まってしまったことを思い出したが、今回、このクリヤ・マコトのアプローチは、日本人ならではの積極的で幅広な音楽要素の取り込みで成功している。

純ジャズとして聴くには無理があるフュージョン・ミュージックである。ジャズを基調としながら、様々な音楽要素を取り入れた、フュージョン・ミュージックである。アレンジとプロデュース力が物を言う。そういう意味で、このアルバム『NOTHIN' BUT JAZZ』では、クリヤ・マコトのアレンジとプロデュースが素晴らしい。
 

Nothin_but_jazz

 
10代のころに聴いた音楽が、僕の細胞の中に入っているような感覚とは、同世代のクリヤ・マコトの弁。選曲やアレンジについては、理屈抜きで楽しめる。どの曲も聴いていて楽しい。

3曲目の「Great American Melodies」の「ロッキーのテーマ」から「ラプソディ・イン・ブルー」の展開は、僕達の世代には心震える展開だ。5曲目の「Cherokee」も楽しい。アレンジの雰囲気は、山中千尋の2ビート風の奇想天外なアレンジを想起させる。

そして、6曲目の「The Stranger」は、ビリー・ジョエルの大ヒット曲。日本では1978年5月にシングル・カットされて大ヒットした。僕は大学生。いやはや懐かしい選曲である。もちろん、クリヤ・マコトのアレンジが冴える。そして、ボーカルは、なんとあの、今をときめくSHANTI。キメの良い切れ味の抜群の演奏に惚れ惚れする。

11曲目の「Sister Sadie」は、ホレス・シルバーのファンキー・ジャズ・チューン。1960年代前半のヒット曲だが、このコッテコテのファンキー・ジャズを上手く現代のフュージョン・チューンにアレンジしている。クリヤ・マコト(pf)、早川哲也(b)、大坂昌彦(ds)のピアノ・トリオをベースに、北原雅彦(tb)、元晴(as)、タブゾンビ(tp)が絡む。日本人独特の乾いたファンクネスが色濃く漂う。

ジャズを基調としながら、ソウル、ファンク、ブルースなどの要素を取り込んだ、コンテンポラリーなフュージョン・ミュージック。ジャズを基調としているので、底を支えるリズム&ビートはジャジー。これもジャズ。懐深いジャズの世界で、クリヤ・マコトのアレンジが冴える。聴いていて楽しい。音楽の基本中の基本を押さえていて見事。

 
 

大震災から3年2ヶ月。決して忘れない。まだ3年2ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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