最近のトラックバック

« 硬派でハードで時にアブストラクト | トップページ | ついついクラプトン者の性である »

2014年5月22日 (木曜日)

ビッグバンド・ジャズは楽し・30

ジャズ・オーケストラには、ジャズ・オーケストラを惹き立たせる専用の楽曲が用意されていることが多いのであるが、ジャズ・オーケストラの鬼才ギル・エバンス(Gil Evans)は、ジャズ・スタンダード曲をジャズ・オーケストラでの演奏にアレンジするのが実に上手い。

スタンダード曲の持つ美しい旋律を浮き立たせる様に、ジャズ・オーケストラのユニゾン&ハーモニーがバックに漂う。そして、スタンダードを素材にアドリブを展開する楽器を主役に惹き立てる。

そんなジャズ・スタンダード曲をジャズ・オーケストラでの演奏にアレンジした優れものアルバムが2枚ある。ギル・エバンスのスタンダード集、一枚目は1959年録音の『Great Jazz Standards』(写真左)、そして、もう一枚が1958年録音の『New Bottle Old Wine』(写真右)。

どちらのアルバムも、ギル・エバンス独特の幻想的なユニゾン&ハーモニーの響きが、見事にスタンダード曲の旋律を惹き立てている。ギル・エバンスのアレンジは、構築美というよりは、ソロイストの演奏を全面に押し出す、シンプルなアレンジが特徴。

ソロイストの演奏を全面に押し出すギルのアレンジは、やはり実力十分の一流ジャズメンがメンバーに配された時、更に映える。そういう点では、一枚目の『Great Jazz Standards』はメンバー的にも申し分無い。ちょっと眺めただけでも、Johnny Coles(tp), Curtis Fuller(tb), Elvin Jones(ds), Cannonball Adderley(as), Paul Chambers(b) 等々、錚々たるメンバーではないか。
 

Great_jazz_new_bottle

 
『New Bottle Old Wine』も演奏するメンバーについては申し分無い。というか、聴いていて、アルト・サックスは誰かが直ぐ判る。そう、キャノンボール・アダレイが実に気持ちよさそうに吹きまくっているのだ。ドラムにはArt Blakeyが控えている。

このアルバム、選曲が魅力的で、サッチモからモンク、パーカーに至る、古めの渋いポピュラーな曲を取り上げている。これが聴き応え満点。ジャズ・オーケストラをバックにした大スタンダード大会である。

楽器の低音を上手く活かした、独特のアンサンブルの響きが凄く心地良く響く。面白いのは、金管楽器が中心のユニゾン&ハーモニー。シャープさが際立ち、独特の響きを獲得している。

このギル・エバンスのスタンダード集は、聴いていて飽きが来ない。スタンダードの旋律を全面に押し出し、ソロイストのパフォーマンスを主役に仕立てる。オーケストラはあくまで脇役。それでも、このギル・エバンスのジャズ・オーケストラのバックが無いと、この独特の響きを愛でることが出来ない。

ギル・エバンスのジャズ・オーケストラのアレンジの個性がとても良く判る2枚のアルバムです。どちらも甲乙付け難い。僕は、キャノンボール・アダレイの大活躍とジャケット・デザインのセンスで、『New Bottle Old Wine』の方が好みです。でも、『Great Jazz Standards』良いですよ。ジャケット・デザインがちょっと稚拙なのが玉に瑕です。

 
 

大震災から3年2ヶ月。決して忘れない。まだ3年2ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

« 硬派でハードで時にアブストラクト | トップページ | ついついクラプトン者の性である »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80793/56281070

この記事へのトラックバック一覧です: ビッグバンド・ジャズは楽し・30:

« 硬派でハードで時にアブストラクト | トップページ | ついついクラプトン者の性である »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ