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2014年5月11日 (日曜日)

ビッグバンド・ジャズは楽し・29

ジャズの演奏には「アレンジの妙」という楽しみもあるが「楽器編成の妙」という楽しみもある。特に大編成になればなるほど、アレンジと楽器編成が重要になってくる。このアレンジの妙と楽器編成の妙を強く感じるバンドがある。Super Trombone(スーパー・トロンボーン)である。

Super Trombone(スーパー・トロンボーン)とは、1995年、NYのトロンボーン奏者達により結成されたコンボ。ジャズでは脇役的なトロンボーンを主役に、4トロンボーン+ピアノ・ベース・ドラムスという7人編成の異色コンボである。ちなみにこのスーパー・トロンボーンの企画は日本で企画された。う〜ん、確かに日本人らしい発想ではある。

この4本のトロンボーンがフロントにバックに縦横無尽に活躍する訳なんだが、このトロンボーンの音色が4本重なるユニゾン&ハーモニーが「ビッグバンドの音色」を彷彿とさせてくれる。優れたアレンジがあってのことではあるが、このスーパー・トロンボーンの音世界はビッグバンドの雰囲気に重なる。

そんな「ビッグバンドの音色」を十二分に楽しませてくれるスーパー・トロンボーンのアルバムがある。カウント・ベイシー楽団とグレン・ミラー楽団の楽曲を中心に構成されたアルバム『Moonlight Serenade』(写真左)である。2004年のリリース。

当時のアルバム紹介に「グレン・ミラーとカウント・ベイシーの生誕100年を記念して、ビッグ・バンド・サウンドの生みの親たちの永遠の名曲をカヴァー」とある。なるほどと思う。ジャズ・ファンならずとも、定番ポップスの楽曲として、どこかで聴いたことのある名曲ばかりである。
 

Super_trombone_moolight_serenade

 
とにかく聴いていて楽しい。ビッグバンドの音と比べて、編成楽器の数が少ない分、音がシンプルで見通しが良い。トロンボーンの低音が円やかで豊か。トロンボーン4本のユニゾン&ハーモニーが、これだけビッグバンドの音の個性を上手く表現するとは思わなかった。もっと軽く、ややもすればチープな音になりはしないかと心配したが、これは杞憂であったようだ。

デビッド・マシューズのアレンジが効いている。アンサンブルの音の調子、ユニゾン&ハーモニーの音の重ね方、この4トロンボーン+ピアノ・ベース・ドラムスという7人編成の異色コンボの特性を良く見抜いて、本当に素晴らしいアレンジを施している。

そして、スーパー・トロンボーンの面々も、このマシューズのアレンジに乗って、素晴らしい演奏を繰り広げている。テクニックも極上、アンサンブルの息もバッチリ合って、「ビッグバンドの音色」を再現しているどころか、スーパー・トロンボーン独特の音色が素晴らしく魅力的に響いていて見事。

「イン・ザ・ムード」「ムーンライト・セレナーデ」「アメリカン・パトロール」「茶色の小びん」「ベイシー」「ジャンピング・アット・ザ・ウッドサイド」等々、ビッグバンドの定番中の定番の名曲がズラリと並ぶ。とにかく聴いていて楽しいこと、この上無し。

スイング感抜群なのは、このスーパー・トロンボーンの真骨頂。このスイング感の豊かさがこのスーパー・トロンボーンを唯一無二の存在としている。マシューズのアレンジも外せない。とにかく難しいことなく、理屈抜きに楽しめる優秀作である。

 
 

大震災から3年1ヶ月。決して忘れない。まだ3年1ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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