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2014年3月 9日 (日曜日)

ビッグバンド・ジャズは楽し・25

ビッグバンド・ジャズの世界にも、あまりに個性的で、異端な音世界、尖った音世界というのは存在する。

ジャズの世界では異端中の異端。ジャズ・オーケストラを主宰しつつ、土星からやって来たと公言し、何故か独自の「宇宙哲学」を展開、独特のパフォーマンスで一目置かれる様になった。そんな独特の個性を鑑み、誰が名付けたか「大宇宙の巨匠」サン・ラ(Sun Ra)。バンドリーダー、ピアノ、シンセサイザー奏者である。

なんだか宗教家か思想家の風情なので、どうにも取っ付き難いのではあるが、そのジャズ・オーケストラの個性があまりに個性的過ぎて、どうしても無視出来ない存在である。サン・ラのジャズ・オーケストラは、いかにもジャズらしい、思いっきり尖った個性が特徴。

思いっきり尖った個性を持つサン・ラ・アーケストラ(サン・ラの主宰するビッグ・バンドの名前)なので、尖りすぎたアルバムから入ると火傷する。で、入り易いアルバムはどれか、と思いを巡らしたら、このアルバムに行き着いた。『The Futuristic Sounds Of Sun Ra』(写真左)。Savoyに残した1961年10月録音のアルバムである。

1961年と言えば、ジャズとしてはハードバップ後期。ファンキー・ジャズやモード・ジャズが、ポスト・ハードバップとして、もてはやされた時代。そんな時代に、このサン・ラ・アーケストラは、その独特の個性を発散させていた。
 

The_futuristic_sounds_of_sunra

 
バップ・ジャズを基本に、アバンギャルドな要素とワールド・ミュージック的なリズム&ビートを織り交ぜていく。ユニゾン&アンサンブルは、ジャズ・オーケストラの標準である正統なもの。間を活かした展開は独特のものがあり、メインストリーム・ジャズの正統な響きとフリー・ジャズのアバンギャルドな響きが上手くミックスされた、ジャズ界では唯一無二の個性を聴かせてくれる。

サン・ラというと、どうもアバンギャルド・ジャズの権化として、その独自の「宇宙哲学」と宗教家か思想家の風情、パフォーマンスから、ジャズ界では完全に「ゲテモノ」扱いされているが、サン・ラの諸作をちゃんと聴くと、サン・ラの音楽は決して「ゲテモノ」では無いことが良く判る。

そうそう、サン・ラの音楽について、チャールズ・ミンガスの音世界が受け入れられるのなら、サン・ラの音楽は全く問題無く受け入れられる、とネットで誰かが評していたが同感である。特に、この『The Futuristic Sounds Of Sun Ra』は、サン・ラの諸作の中でも、サン・ラの音世界を体験するのに、取っ付き易いアルバムの一枚である。

不思議なユニゾン&ハーモニーの響き、それでいて、しっかりと伝統に根ざしたバップ・ジャズを基本とし、インプロビゼーションの展開になると、要所要所に良いアクセントの様に、アバンギャルドな響きの展開が実に効果的。といって、決して、アバンギャルドに偏らず、それでいて、決して、伝統的なジャズに留まらない、サン・ラ・アーケストラの音世界の独特の立ち位置がユニークだ。

サン・ラの音世界の入門盤として、この『The Futuristic Sounds Of Sun Ra』は最適かと思う。ジャケットのデザインも、ジャズのアルバムとしては「ぶっ飛んで」いて、サン・ラの音世界の尖った個性を上手く表現している。

 
 

大震災から2年11ヶ月。決して忘れない。まだ2年11ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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