最近のトラックバック

« 多彩な『ケニー・バレルの全貌』 | トップページ | モントルーのマイルス・1985年 »

2014年2月 1日 (土曜日)

ジェイミーのメジャーデビュー盤

英国のヴォーカリスト&ピアニストJamie Cullum(ジェイミー・カラム)が来日しているんですね。東京・名古屋・大阪・広島・福岡でライブ公演の予定とのこと。日本でもジェイミー・カラムの人気が定着していることは喜ばしいことです。

僕がジェイミー・カラムの名を知ったのは2004年のこと。2003年に英国で発表した3rdアルバムにして、2004年米国・日本でもリリースされ、メジャーデビュー・アルバムとなった『Twentysomething』(写真左)が彼との出会いのアルバムです。

かの老舗のジャズ雑誌スイング・ジャーナルの「Jazz2004・完全データ・ブック」での、ジェイミー・カラムのこのアルバムのふれ込みタイトルが「ジャズ界のベッカム」。う〜ん、このふれ込みタイトルって、今見ても、俗っぽくて良いですねえ(笑)。

まあ、どこが「ジャズ界のベッカム」なのかはともかくとして、このボーカリスト、ジャズの領域からR&Bの領域まですっ飛んでいて、今時のジャズ男性ボーカルからすると、思いっきり時代にフィットしていて、なんだか凄く新しい雰囲気がして実に好ましい。

今時の男性ジャズ・ボーカリストは、シナトラの時代の「正統派男性ボーカル」を強く意識し踏襲するあまり、無難にまとめている割には面白味に欠け、聴き流す分にはまあまあの内容なのだが、しっかり耳を傾け、繰り返し聴くには単調なものが多い。つまりは、イージー・リスニング的なジャズ・ボーカルが多い、って感じている。

しかし、このジェイミー・カラムはちょっと違う。弾力性に富んだポップな雰囲気。しっかりハジケているんだけど、うるさく無い。しかも「しっとり」するところはしっかりと「しっとり」し、そのメリハリが心地よくて、気が付けばアルバム全曲聴き通してしまう。
 

Twentysomething

 
そんな不思議な魅力を持ったボーカリスト。なかなかのピアノさばき、少し枯れかかった潤いある特徴のある声。過度にジャズジャズしていない、しっかりとした歌唱力。最近の男性ジャズ・ボーカリストの中ではイチ押しです。

アルバムの選曲を見てもユニーク。数々のスタンダードナンバーも彼流に取り込んでおり、「Singing inthe Rain」や「I Could Have Danced All Night」は映画音楽の不朽の名曲。これがなかなんですよね。かたや、Radioheadの「High and Dry」をはじめ、Jimi Hendrix、Jeff Buckleyの曲もカバっており、新旧織り交ぜた選曲はとても楽しい。

とにかく、このアルバムを聴いて、「選曲が正統派ジャズらしくない」とか「フュージョンっぽい」とか言う無かれ。ポップなノリと確かなテクニックが素晴らしい、新しい感覚の男性ジャズ・ボーカルとして大満足、大推薦ですね。

このメジャーデビュー作『Twentysomething』は、全世界で200万枚以上の大セールスを記録し、第47回グラミー賞ベスト・ジャズ・ヴォーカル部門にもノミネートされた。また映画『ブリジット・ジョーンズの日記〜きれそうなわたしの12か月』で、主題歌である「Everlasting Love」を唄った。昨年は「Save Your Soul」がトヨタ・アルファードのCM曲にもなりましたね。

僕は彼を評して「スニーカーを履いた、若きフランク・シナトラ」。聴きやすく、ジャズ者初心者からベテランまで、幅広くお勧めできるスタンダードな一枚です。

 
 

大震災から2年10ヶ月。決して忘れない。まだ2年10ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

« 多彩な『ケニー・バレルの全貌』 | トップページ | モントルーのマイルス・1985年 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80793/54824823

この記事へのトラックバック一覧です: ジェイミーのメジャーデビュー盤:

« 多彩な『ケニー・バレルの全貌』 | トップページ | モントルーのマイルス・1985年 »

リンク

  • 松和 / ジャズ・フュージョン館
    ホームページを一新しました。「ジャズ・フュージョン館」と「懐かしの70年代館」の入り口を一本化し、内容的には、当ブログの記事のアーカイブを基本としています。  
  • 松和 / 懐かしの70年代館入口
    更新は停止し、新HPへ一本化中。新しいブラウザーではレイアウトが崩れたりと申し訳ありません。
2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

カテゴリー

常連さんのブログ

  • 70年代思い出の名曲
    music70sさんのブログ。タイトル通り、定期的に、70年代の懐かしのアルバムを紹介されています。なかなか、マニアックなアルバム選択、曲選択に、思わずニンマリしてしまいます。
  • いそいそジャズ喫茶通い
    yuriko*さんのブログ。都内のジャズ喫茶への訪問記録。ジャズと言えば『ジャズ喫茶』。敷居が高くて、と思っている方々に是非読んで頂きたいブログ。実際の訪問記録ですから読んでいて楽しく、実際の訪問時の参考になります。
無料ブログはココログ