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2014年1月12日 (日曜日)

やっぱり究極の名曲「Jessica」

我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「懐かしの70年代館」では、なぜか1月から3月の寒い季節がサザン・ロックの月。不思議と高校時代から、この1月から3月、サザン・ロックのアルバムをよくかける。

特に、このアルバムは、この「サザン・ロック月間」のヘビロテ盤の筆頭。The Allman Brothers Band『Brothers and Sisters』(写真左)。サザン・ロックの雄、The Allman Brothers Band(オールマン・ブラザース・バンド、以降オールマンズと略)のスタジオ録音の最高傑作だ。何から何まで、当時のオールマンズの個性が、溢れんばかりに燦めいている。

とりわけ、思い出の名曲は、6曲目の「Jessica(ジェシカ)」。このインストルメンタルの曲を聴くと、1975年辺り、古き良き時代のあの頃の夏の風を感じて、セピア色の感覚にどっぷりと染まる。いや〜、もう出だしのギターとキーボードとのユニゾンを聴くと「もうダメ」(笑)。

高く広いアメリカ南部の空を感じ(行ったこと無いんだけどね)、途中でのピアノのソロを聴くと、アメリカ南部の広大な土地の広がりを感じる。余談になるけど、この曲って、結構、テレビ番組のBGMとしても良く使われており、結構、「この曲、聴いたことがある」ってな、印象を持つ人が多いんじゃないでしょうか。
 

Brothers_and_sisters

 
1曲目の「Wasted Words(失われた言葉)」は、いままでのオールマンズの演奏の特長である、サザンロック特有の泥臭さと適度なルーズさと緊張感とが、うまくバランスされている佳曲。とにかく野太くワイルド。それでいて、柔軟で聴き易いアレンジが聴き手にとって優しく、ただ暴力的なハードなロックとは違う、聴いて楽しんで乗れる、オールマンズの真骨頂がここにある。

その他の曲も魅力的なものばかり。ギターのディキー・ベッツのカントリーっぽく明るい、一種お気楽な楽しい曲と、キーボードのグレッグ・オールマンのリラックスした、適度なルーズさをもった。いわゆる、1970年代中頃はやった「レイドバック」した曲とが、微妙なバランスと対比をもって並んでいる。

実は、この「対比」が、次にやってくる、第一期オールマンズ解散の第一歩だったのだが、このアルバムを始めて耳にして、聴きまくっていた頃は、そんなことは知る由もなかった。当時の僕は、お気楽にも「1枚のアルバムで2度美味しい」と単純にこのアルバムの、ベッツとグレッグの「対比」を好意的に評価していたのであった。

なにはともあれ、この『Brothers and Sisters』は、オールマンズの傑作の一枚であり、サザン・ロックの代表的名盤の一枚です。そして、やっぱり究極の名曲は「Jessica(ジェシカ)」。何度聴いても飽きない、素晴らしいインスト・ナンバー。これ1曲でも、このアルバムは「絶対買い」です。

 
 

大震災から2年10ヶ月。決して忘れない。まだ2年10ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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