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2013年12月17日 (火曜日)

冬はジャズ・ボーカルの季節

バーチャル音楽喫茶『松和』のマスターこと、私にとって、冬はジャズ・ボーカルの季節である。男女を問わず、ジャズ・ボーカルは寒い季節の空気に映える。寒い冬には、ジャズ・ボーカルの肉声は「暖かさ」を感じる。

逆に、夏はジャズ・ボーカルがちょっと辛い季節。ジャズ・ボーカル独特の「こぶし」や「フェイク」が暑苦しく感じたりして、ジンワリ汗が滲み出たりして、音楽鑑賞どころでは無くなる。これは辛い。

冬が来ると、ジャズ・ボーカルを時々かける。特にこの12月の夜、しんしんと冷え込む夜のとばりを感じつつ、暖かな部屋の中で、ゆったりと寛ぎながら聴くボーカルは絶品である。とりわけ女性ボーカルは良い(笑)。

そんな女性ボーカルの中で、お気に入りの一人が「ケイコ・リー」。個性的でハスキーな声と圧倒的な歌唱力は「楽器と堂々渡り合える歌声」と評価される。元々ピアニストであったらしく、ピアノの弾き語りもなかなか良い。日本の女性ジャズ・ボーカリストの代表格である。

今まで20枚以上のオリジナル盤をリリースしていて、それぞれのアルバムはそれぞれの素晴らしいものばかりで、ケイコ・リーを体験するには、まずは優れたオリジナル盤を数枚、体験して欲しいんだが、長年聴き続けて来た「ケイコ者」としては、たまには、それぞれの時代の名曲を、ケイコ・リーの代表的名唱で一気に聴きたくなる。

そんな時、手っ取り早いのがベスト盤。僕はあまりベスト盤をお勧めすることはしない主義なんだが、今回の場合には、ベスト盤を愛でるのが一番手っ取り早い。そんなベスト盤の中でも、我がバーチャル音楽喫茶『松和』で良く聴くベスト盤が、Keiko Lee『Voices - The Best of Keiko Lee』(写真左)。
 
 
Keiko_lee_voices
 
 
2001年に、TV-CMのBGMとして使われた「We Will Rock You」が好評だったこともあるが、ジャズアルバムでは異例の20万枚以上をセールスした、モンスターの様なベスト盤である。これが、それぞれの時代の名曲を、ケイコ・リーの代表的名唱で一気に聴くには、一番のベスト盤なのだ。収録された曲を並べると以下の通り。

1. Imagine
2. Love Dance
3. My Romance
4. I Saw The Light
5. Don't Explain
6. Human Nature
7. What A Wonderful World
8. My Love
9. New York State Of Mind
10. Fly Me To The Moon
11. If It's Love
12. Greatest Love Of All
13. Distance
14. We Will Rock You

いいなあ。ポール・マッカートニーの甘ったるいラブ・バラード「My Love」が、ややビターに唄い上げられていて良い感じ。ビリー・ジョエルの「New York State Of Mind」は、ケイコ・リーの名唱が素晴らしい。「My Romance」「Don't Explain」「Fly Me To The Moon」などのジャズ・スタンダード曲を唄い上げるケイコ・リーが渋い。

そして、冒頭のジョン・レノンの名曲「Imagine」と、クイーンのこれまた名曲「We Will Rock You」がやはり絶唱。個性的でハスキーな声と圧倒的な歌唱力で唄い上げるこの2曲は素晴らしい。渋い。そして「粋」である。

冬はジャズ・ボーカルの季節。女性ボーカルの中の「大のお気に入り」の一人、ケイコ・リーの『Voices - The Best of Keiko Lee』を聴きながら、気持ちもゆったりと寛いで、明日への英気を養うのだ。
 
 
 
★大震災から2年9ヶ月。決して忘れない。まだ2年9ヶ月。常に関与し続ける。
 がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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