明るく心が温まるようなジャズ
今朝の気温は、まだ10月というのに晩秋終わりの様な薄ら寒さ。思わず、冬服を引きずり出して着ました。今の僕には冷えは大敵ですからねえ。
しかし、これだけ天気が悪いと心まで暗くなります。どんより鉛色の空。薄ら寒い風。スカッと晴れる日が少ない。「天高く馬肥ゆる秋」はどこへ行った、と嘆きたくなるような天気の悪さ。しかも寒い。せめて音楽だけでも、明るく心が温まるようなジャズを聴こう、ということで、今日はフュージョン系のジャズ・ボーカルを選んでみました。
Randy Crawford & Joe Sample with Steve Gadd & Nicklas Sample 『Live』(写真左)。Randy Crawford(ランディ・クロフォード)が、Joe Sample(ジョー・サンプル)のトリオを従えて、2008年10月から12月にかけて行った欧州ツアーのベスト・テイクを収めたライブ盤になります。
ちなみにパーソネルは、Randy Crawford (vo), Joe Sample (p), Steve Gadd (ds), Nicklas Sample (b)。ベースのニクルス・サンプルは、ジョー・サンプルの息子。ボーカルのランディ・クロフォードは、クルセイダーズの「Street Life」での熱唱がしっかりと記憶に残っています。
コンテンポラリーなフュージョン・ジャズをベースにしたジャズ・ボーカルで、ダイナミックな演奏をバックに熱気溢れるもの。エネルギッシュでポジティブな雰囲気は実に魅力的。聴き進むにつれて、聴いている方も心からノリノリになります。
クルセイダーズの「Street Life」の熱唱を振り返ると、クロフォードのボーカルは粘っこくファンキーなボーカルという印象が強かったのですが、このライブ盤でのクロフォードのボーカルは、確かに粘っこくファンキーなものですが、良い意味で枯れた味わいが出て、併せて深みが伴って、なかなかに聴き応えがあります。
クルセイダーズの「Street Life」のリリースが1979年、このライブ盤が2008年。クルセイダーズの「Street Life」からこのライブ盤まで29年、約30年の年月が流れたことになります。この年月が良い意味で、クロフォードのボーカルを熟成させていたのでしょうか。余裕のあるボーカルで良い味出しています。
ジョー・サンプル、スティーブ・ガッド、ニクルス・サンプルのリズム・セクションも、なかなか味のあるバッキングを醸し出していて、実に粋なリズム・セクションだ。ジョー・サンプルのピアノはなんとなく歌伴をイメージ出来たんだが、スティーブ・ガッドがこんなに歌伴に相応しいドラミングをするとは思わなかった。
さすがは、スティーブ・ガッドである。純ジャズなトラディショナルなジャズ・ボーカルでは無い、ちょっとポップでコンテンポラリーなジャズ・ボーカルに仕立て上げているのは、ガッドのドラミングの成せる技。
内容的には再演曲が多めで聴いていて楽しい。ダイナミックな演奏をバックに熱気溢れるものですが、内容的には意外と渋くて落ち着いたものです。そもそもは秋のスカッと晴れた日にかけたくなるようなライブ盤です。
★大震災から2年7ヶ月。決して忘れない。まだ2年7ヶ月。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。
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