« 明るく溌剌としたジャズが良い | トップページ | 明るく心が温まるようなジャズ »

2013年10月23日 (水曜日)

ハードバップで気分を明るく...

このところ、台風の影響なのか、どうも天候不順でいけない。秋たけなわの10月はどこへいったのだろう。スカッと晴れることが無い。秋とは言いながら、このところの天候不順を鑑みて、熱気溢れる典型的なハードバップなジャズで気分を明るくしたいな、と思いつつ選んだアルバムがこれ。

Kenny Dorham『The Arrival of Kenny Dorham』(写真左)。1960年1月の録音。Charlie Davis (bs), Edward Warren (b), Arnold Enlow (ds), Tommy Flanagan (p), Kenny Dorham (tp)。時期的には、ハードバップ期の後期の録音になる。

ハードバップ期の後期の録音とは言え、殆どの演奏が、典型的なハードバップなスタイルで踏襲されている。一部、実験的というか、先進的なアレンジと展開が垣間見える曲があるが、基本的には、典型的なハードバップな演奏が中心。

このアルバムでは、意外と溌剌なペットを吹きまくるケニー・ドーハムを聴くことが出来る。ケニーのペットは、ミッドレンジの音程を中心に吹き上げ、音はエッジが丸くホンワカしており、音は真っ直ぐでありながら幾ばくか短い。バリバリに吹きまくって目立つ風でも無く、地味でトランペットとしては寂しい、という線が細いというものでも無い。
 

The_arrival_of_kenny_dorham

 
良い意味で「ハードな演奏を旨とし、限りなく中庸ではあるが、聴き心地が良い」トランペットなのだ。ケニーのトランペットに一度馴染んでしまったら、とことんである。キッチリと癖になる(笑)。

ケニー・ドーハムのペットは、一種危なっかしいところがあって、テクニック的にも水準以上のものがありながら、一部「およよ」とスベっているところがあったり、気が付かない程度のミストーンがこっそり入っていたりするんだが、このアルバムでのドーハムは、危なっかしいところを吹き飛ばさんばかりにポジティブに溌剌と吹いており、勢いだけで一気に聴き通してしまう。

このアルバムの2ヶ月前の吹き込まれた、ケニーの代表作の一枚とされる『Quiet Kenny(静かなるケニー)』と同様、ピアノのトミー・フラナガンが効いている。フラナガンのピアノが出てくる毎に、「おおっ」と耳をそばだててしまうくらい、フラガナンのピアノは良い。メロディアスで、そこはかとなくファンキーで、そんなアドリブ・フレーズが印象的。

バリトン・サックスのチャールズ・デイヴィスの良いアクセントになっている。ややもすれば、ちょっと優しい感じのハードバップになりがちなドーハムのペットに、低音をブリブリいわせた豪快なブロウで、硬派な印象をミックスして、メリハリの効いたハードバップな演奏に仕立て上げている。

ハードに硬派に吹きまくるドーハムを体験するに相応しい、ハードバップな佳作である。ジャズ・トランペット者の中級者以上の方々にお勧め。決してケニーが「静かなる人」では無いことを、ケニーがハードバッパーであることを体験するに良いアルバムだと思います。

 
 

大震災から2年7ヶ月。決して忘れない。まだ2年7ヶ月。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

« 明るく溌剌としたジャズが良い | トップページ | 明るく心が温まるようなジャズ »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ハードバップで気分を明るく...:

« 明るく溌剌としたジャズが良い | トップページ | 明るく心が温まるようなジャズ »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、 ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で、不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 青春のかけら達(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでのジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で、不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。         
2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

カテゴリー