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2013年9月16日 (月曜日)

懐かしいロックアルバムに再会

今年の8月の終わりから、大震災以降、遅々として進まなかった、1970年代ロックのデータベースの再構築を進めている。昨日で、ほぼ90%の入力が完了。やっと、我がバーチャル音楽喫茶『松和』で保有している、1970年代ロックのアルバムの全てが把握出来る様になった。

この1970年代ロックのデータベースを再構築する際、CD庫の棚卸しも同時に進めている。CD庫は大震災で崩壊し、大打撃を受けたが、とりあえず、仮の収納で急場を凌いだ。その後、2回に渡る大病、しかも昨年12月には大手術を受けたこともあって、CD庫の棚卸しも遅々として進んではいなかった。

CD庫の棚卸しをしていると、懐かしいアルバムに出会ったりする。暫く、目にしなかったアルバムに再会したりもする。良い思い出のあるアルバムもあれば、あまり印象の良く無いアルバムもある。この歳になると、どちらも懐かしい思い出で、愛おしい想いだけが印象に残る。

一週間ほど前、プログレッシブ・ロックのアルバムの棚卸しをしていた時、イタリアン・プログレの雄・PFM(Premiata Forneria Marconiの略称)のアルバムに出くわした。今を去ること35年ほど前、高校時代にずいぶんお世話になったプログレバンドのPFM。そのPFMのアルバムの中に久しく顔を見ていないアルバムがあった。

1975年発表のPFM『Chocolate Kings』(写真)。 ライヴ盤『Cook - Live In USA』やコンピレーション盤『Award-Winning Marconi Bakery』等を経て、オリジナル・スタジオ・アルバムとして六作目となる僕にとって、。この『Chocolate Kings』は、あまり印象の良く無いアルバムになる。まあ、今となっては懐かしい思い出なんだけどね。
 

Chocolate_kings

 
このアルバムが発売された頃は、僕はいっぱしの「プログレ小僧」となっていて、このPFMの新作を期待して待っていた。そして、FMの番組でオンエアされるのを、珍しくステレオの前に座って、ジッと聴き耳を立てていたのを覚えている。が、聴き終えて、ガッカリした。今から振り返れば、懐かしい思い出である。

この新作に向けて、英語によるヴォーカルを強化する為に、ACQUA FRAGILE のベルナルド・ランゼッティを新メンバーに迎えた。これが失敗の元だろう。声の質が如何にもロックな感じで繊細さの微塵もない。ただ大声を出して、平坦に歌っている感じで、すごく平凡な感じがする。

力技的な演奏力を前面に出した豪快なイメージのアルバムであり、今までの「売り」だった、クラシカルで、繊細かつ幽玄な世界は全く消え失せていた。どうして、こんなイメージ・チェンジを図ったのだろう。米国進出を焦ったのか。でも、このアルバムは「痛烈に米国を皮肉った」アルバムなんだよな。この歌詞の内容で、米国で売れるはずがない。

この『Chocolate Kings』は、PFMの本来の良さが失われたアルバムである。1975年、今から思えば、この時期がプログレ衰退の始まった年だった。そして、PFMも自らの良さを捨て去って、凡庸なバンドへと衰退した。この『Chocolate Kings』を聴いて、失望して以来、PFMは聴かなくなった。そんな象徴的なアルバムである。

でも、PFMは、僕に英国や米国以外の国にも優れたロック・バンドがいて、それらのバンドは、当然、自分たちの国の過去からの音楽遺産を踏襲して、それぞれが独自の音世界を形成している、ということを教えてくれた。

今聴いても、デビュー当時から1975年までのPFMには素晴らしいものがある。こんなバンドを、多感な高校時代、リアルタイムに体験できたことは幸せなことだったと思っている。

 
 

大震災から2年半。決して忘れない。まだ2年半。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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コメント

お久しぶりでございます。プログレは1975年を境に一気に衰退して死滅しましたね。最近は当時幻のバンドと呼ばれていたイタリアの大物が東京だけでライブをしていて羨ましい限りです。とはいうものの70年代初期のあの綱渡りのような緊張感溢れるインタープレイはもう望めませんね。昔のフォーカスの映像とか見てもよくこれだけ複雑な音楽がロックとして受け入れられてたもんだと感心します。PFMにしてもインターナショナルな活躍でしたね。ブリティッシュ・ジャズロックはいかがですか?

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