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2013年9月17日 (火曜日)

「ハードバップ復古」の記録

このアルバムのジャケットを見る度に、初めてこのアルバムを聴いた時の「胸のときめき」を思い出す。

「新生ブルーノート」からリリースされたOTBの『Out of the Blue』(写真左)。1985年6月の録音。「新生ブルーノート」企画によるこの「OTB」と言うグループは、当時無名で優秀なミュージシャン達を度重なるオーディションを経て選定した、当時の若手ジャズメンの精鋭部隊である。

ちなみにその選ばれたパーソネルは、Michael Phillip Mossman (tp, flh), Kenny Garrett (as), Ralph Bowen (ts), Harry Pickens (p), Robert Hurst (b), Ralph Peterson (ds)。グループの実質的なリーダーは、トランペットのマイケル・モスマン(Michael Phillip Mossman)と、ドラムスのラルフ・ピーターソン(Ralph Peterson・写真右)。

プロデュースは、マイケル・カスクーナ(Michael Cuscuna)が担当。録音は、ルディ・バン・ゲルダー(Rudy Van Gelder)と、新生ブルーノートとして「鉄壁の布陣」。

そして、その音はと言えば、完璧なまでのコンテンポラリーなハードバップ。優れたアレンジの下での一糸乱れぬユニゾン&ハーモニーとフリー寄りのモーダルな自由度の高いインプロビゼーション。これぞ、1985年時点でも、最も新しいハードバップ・ジャズの音世界のプロトタイプであった。
 

Out_of_the_blue

 
1980年代に入って、フュージョン・ジャズが衰退し、それに呼応するように始まった「ハードバップ復古」のムーブメント。トランペットの神童と異名を取ったウィントン・マルサリスを中心とする新鋭ジャズメンと、古く1950年代から1960年代とハードバップやファンキージャズで活躍したベテラン・ジャズメンとがごった煮になって推進した「ハードバップ復古」。

一番、象徴的な出来事が、タウンホールでの「ブルーノート復活・お披露目ライブ・コンサート」の開催。1985年の出来事だったと記憶する。ジャズ雑誌にて、この「ブルーノート復活・お披露目ライブ・コンサート」の報に触れ、胸がときめいたことを思い出す。遂に、ジャズはメインストリームに帰ってきた、と。

そして、リリースされた、このOTBの『Out of the Blue』。彼らの演奏するハードバップは、時代にマッチした、新しい響きを満載した、それはそれは魅力的な内容を誇るものだった。とにかく、1985年当時は繰り返し聴いたものだ。ジャケットもブルーノートらしい洒落たものだったし、音の響きも往年のブルーノートを想起させるものだった。

「ハードバップ復古」。何も革新性の高いジャズだけが最先端のジャズでは無い。過去のスタイルを焼き直し、時代の最先端のスタイルやトレンドを織り交ぜることで、ハードバップも新しい、時代の最先端の響きを有することが出来ることを、この「ハードバップ復古」の一連のムーブメントが教えてくれた。

この「ハードバップ復古」が、ジャズとして「前進」なのか「後退」なのか、人それぞれ評価はあろうが、このOTBの『Out of the Blue』に詰まっている音は、紛れもなく1985年時点での、ジャズのトレンドの記録なのだ。今の耳で聴いても、なかなか洒落たハードバップを展開していて、なかなか聴き応えがある。今回、再発されて目出度し目出度し、である。

 
 

大震災から2年半。決して忘れない。まだ2年半。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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