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2013年6月20日 (木曜日)

そんなマイニエリの初リーダー作

マイク・マイニエリ。ジャズ・フュージョンで活躍するヴィブラフォン奏者。不思議なミュージシャンである。12歳よりヴィブラフォンを学び、14歳でプロ・デビュー。1961年度のダウンビート誌の批評家投票でヴィブラフォン部門の新人賞に選ばれている。その後、病に伏した時期を経て、1962年、初リーダー作『Blues On the Other Side』をリリースしている。

しかし、その後、1970年代初頭には、ブレッカー兄弟やスティーヴ・ガッドらと共に、クロスオーバー&フュージョンの先駆けとなる演奏集団「ホワイト・エレファント」を主宰したり、NYの豪華なフュージョン系のセッション・プレーヤーを集めたソロ・アルバムをリリースしたり、1979年には、マイケル・ブレッカー、ドン・グロルニック、エディ・ゴメス、スティーヴ・ガッドと「ステップス」を結成したりで、1970年代を席巻したフュージョン・ムーブメントの陰の立役者と言われる。

しかし、マイニエリには、リーダー作が少ない。フュージョン全盛期の1970年代でも、『Love Play』が唯一のリーダー作というのだから、寡作も寡作。それでいて、サイドメンとしては、結構、色々なアルバムに顔を出して、コロコロコロとヴァイブを叩いているんだから、何て言ったら良いのか(笑)。僕は、マイニエリのことを「ちゃら男」と呼んでいる(笑)。

そんなマイニエリの初リーダー作、Mike Mainieri『Blues On the Other Side』(写真左)を聴くと、マイニエリのヴァイブが如何なるものかが良く判る。1962年5月の録音。ちなみにパーソネルは、Mike Mainieri (vib), Bruce Martin (p), Julie Ruggiero (b), Joseph Porcero (ds)。マイニエリ以外、誰が誰なのか、さっぱり判りません(笑)。
 

Blues_on_the_otherside_2

 
この初リーダー作、内容的には、バリバリのハードバップ。1962年という録音年にしては、オーソドックスというか、ちょっと古い、手垢の付いたハードバップ的な演奏で、当時の演奏として先取性は感じられない。いわゆる、ちょっと平凡なハードバップな演奏。バックのミュージシャンも冴えたところはあまり無い。

唯一、マイニエリのヴァイブの音がユニークと言えばユニーク。1962年、バリバリのハードバップな演奏の中、マイニエリのヴァイブには、全く持ってファンクネスを感じることが無い。健康的に明るくフラットなヴァイブで、これだけファンクネスを感じさせないジャズ・ヴァイブも珍しい。とにかく、健康的に明るい響きで、翳りが全く無い。つまり、ジャズとして、ちょっと面白味に欠けるヴァイブの音、とも言える。

故に、マイニエリのヴァイブをフィーチャーしたリーダー作は、単調になる可能性が高い。恐らく、マイニエリはそれを知っていたのだろう。しかし、お洒落でアーバンなフュージョン・ジャズには、ピッタリなところもあって、サイドメンとして、ところどころでインプロビゼーションを披露すると、時に「おおっ」と聴き耳を立ててしまう様な、優れたプレイに出くわすこともある。マイニエリのヴァイブはサイドメンとして輝く傾向が強い。

しかし、21世紀に入って、鍛練を積んだのか、遅まきながらモーダルな展開を身につけ、純ジャズ的響きをベースとしたコンテンポラリー・ジャズなアルバムをリリースしており、それぞれ、なかなかの内容で、僕はマイニエリを見直している。このブログでもご紹介した『Northern Lights』(左をクリック)など、僕のお気に入りな一枚である。

 
 

大震災から2年3ヶ月。決して忘れない。まだ2年。常に関与し続ける。

がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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