ノスタルジックなジャケット
ジャケット・デザインが、なかなか渋い。いかにも、サボイ・レーベルって感じのジャケット。確かに「ダサい」と言えば「ダサい」ジャケット・デザインなのだが、古き良きモダン・ジャズを感じさせるような、ちょっと「ダサい」が、グッと惹き込まれるようなノスタルジックなジャケットは、確実にその内容を保証してくれる。
Milt Jackson(ミルト・ジャクソン)の『The Jazz Skyline』(写真左)。1956年1月、サボイ・レーベルに録音されたセッション。ちなみにパーソネルは、Lucky Thompson (ts), Milt Jackson (vib), Hank Jones (p), Wendell Marshall (b), Kenny Clarke (ds)。ビ・バップ時代から活躍してきた猛者達がズラリと並ぶ。このメンバーで内容が悪いはずが無い。
MJQでの活躍で知られるミルト・ジャクソンだが、このサボイ・レーベルでの『The Jazz Skyline』では、彼の「ファンクネス溢れるブルースの雰囲気満載のプレイ」を堪能できる作品である。いやいや本当に良い感じ。彼のブルース・フィーリング溢れるマレット捌きには惚れ惚れする。
いや〜、これぞモダン・ジャズって雰囲気ですね。ハンク・ジョーンズのピアノも堅実で渋い。何気ない雰囲気で、結構渋いフレーズを聴かせてくれています。ウェンデル・マーシャルのベースとケニー・クラークのドラム、このリズム・セクションは鉄壁なビ・バップ・リズムセクション。堅実・着実なリズム・セクション。
主役のミルト・ジャクソンのマレット捌きも一段とスウィンギーで、さすがミルトと呼べる素晴らしい内容です。フロントを張るラッキー・トンプソンも、テクニック溢れる渋いテナー・サックスを聴かせてくれています。「サヴォイの顔」というべきリズム・セクションも好演していて、実に楽しくリラックスできる演奏ですね。
このアルバムって、意外とミルトの代表作として名前が挙がることはあまりないのですが、僕はこの作品の「堅苦しく無く、寛いだ雰囲気で心地良いテンションを張りながら、スインギーな演奏を繰り広げる」そんな感じが大好きです。これからのシーズン、夕暮れ時から宵の口にかけて聴くのに「ぴったり」です。
大震災から2年2ヶ月。決して忘れない。まだ2年。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。
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