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2013年6月10日 (月曜日)

特に夏に聴く楽器って何?

特に夏に聴く楽器って何?、と訊かれると、昔から決まって「フルート」と答える。あの、切れ味良く、吹き抜けていく風の様な、爽やかな音色は、蒸し暑い夏に聴くと涼しさを感じる格好の楽器だと思っている。

では、ジャズでテナーやアルトなど、サックスを吹くミュージシャンの中では、第2の楽器としてフルートを吹く人が多いが、フルートを専門とするミュージシャンはというと、ハービー・マン、ヒューバート・ ロウズ、ジェレミー・スタイグ等、数えるほどしかいない。

ここでは、そのフルートを専門とする数少ないミュージシャンの中から、ヒューバート・ロウズの変わり種のフュージョン系アルバムをご紹介したい。

Hubert Laws『The Rite of Spring』(写真左)。1971年6月の録音。時代はクロスオーバー・ジャズが出現して、人気が出始めた頃。このアルバムはクロスオーバー・ジャズの専門レーベル、CTIからのリリース。

邦題は「春の祭典」。かのクラシックの名曲ストラビンスキーの「春の祭典」である。フュージョン全盛の時代、CTIIレーベルを代表する大ヒット・アルバムのひとつだ。
 

The_rite_of_spring

 
ヒューバートは、ジャズとクラシックの両分野で活躍する正統派ミュージシャンなので、恐らく、本アルバムの企画が持ち上がったのだろうと想像できる。

こういったクラシックの名曲をジャズやフュージョンのフォーマットで演奏する場合、そのアレンジが重要な鍵を握るのだが、このアルバムでは、ドン・セベスキーのアレンジも抜群に冴えている。

まあ、この表題曲の「春の祭典」の演奏もなかなかに良いのだが、春の雰囲気にあった楽曲といえば、冒頭の1曲目「パバーヌ」、3曲目「パンの笛」なんか、フルートの多重録音が効果的で、なんだか春の微風の中にとけ込んでいってしまいそうな、そんな心地良く、儚い感じが気持ち良い。

4曲目からラストは、バッハのブランデンブルク協奏曲第3番からのアレンジものだが、これはバッハのジャズ化の中でも、成功例に挙げられる名演だろう。フルートの音が効果的に旋律を奏で、その秀逸なアレンジと共に、なかなかに優れた演奏となっているのが立派だ。

夏の昼下がり、このアルバムを聴きながら、本を片手に昼寝するって、ちょっと良い感じじゃありません?

 
 

大震災から2年2ヶ月。決して忘れない。まだ2年。常に関与し続ける。

がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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