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2013年5月23日 (木曜日)

カサンドラの「テネシー・ワルツ」

こちらは泣く子も黙る「ジャズ・ボーカルの女王」、カサンドラ・ウィルソンと、当時、新進気鋭のピアニストで売り出し中だった、ジャッキー・テラソンとのコラボ・アルバム。Jacky Terrasson & Cassandra Wilson『Rendezvous』(写真)である。邦題は『テネシー・ワルツ』。

編成としては、ジャッキー・テラソンのピアノを核に、ベース(Lonnie Plaxico)+パーカッション(Mino Cinelu)という、いわゆる歌伴的編成(つまり、ドラムが無いということ)。とにかく、現代の「ジャズ・ボーカルの女王」のカサンドラが唄うのだから、悪かろうはずがない。しかも全曲、ジャズ・スタンダードで占められている。うむ、魅力的な盤である。

初っぱなの『オールド・デビル・ムーン』から、その貫禄あるボーカルが聴く者を圧倒し始める。当時、ちょっとスランプ(マンネリ?)気味だったのテラソンも、カサンドラの歌唱にインスパイアされたのか、なかなかのピアノを聴かせている。

2曲目は、初めて聴いたときにはハッとする。テラソンがエレピ(しかも、フェンダー・ローズ!)を弾いているのだ。なぜ、このアルバムでエレピを弾く必然性があるのかが解らないが、テラソンのエレピは、ちょっと拙いながらも、ちょっぴり味のある感じが微笑ましい。

さあ、そして、3曲目が『テネシー・ワルツ』。う~ん、実に凄みのあるボーカルだ。これぞ、正当派ジャズ・ボーカルな『テネシー・ワルツ』。凄みすらあるカサンドラの歌声。情感タップリに歌い上げる。上手い。じっくりと聴かせてくれる。
 

Rendezvous

 
この「テネシー・ワルツ」は、ジャズ・ボーカルとして取り上げられることが少ない曲であるが、正当派ジャズ・ボーカルの歌いっぷりとしては、このカサンドラの歌唱がお手本となるのではないか。そんな気持ちを起こさせるほど、カサンドラの「テネシー・ワルツ」は、ジャズ・ボーカルとして魅力があり、その凄みは目を見張るものがある。

他の曲の歌いっぷりも、さすがはカサンドラと思わせるものばかり。いやはや、その歌唱力は素晴らしいものがある。7曲目「My Ship」から「I Remember You」そして「Tea For Two」の3曲は圧巻。間を活かしたテラソンのピアノとの相性は抜群。流麗に速いパッセージを繰り広げるテラソンとの相性も抜群。

そう、この盤でのテラソンは、カサンドラに触発されて、なかなかのピアノ演奏を繰り広げており、十分に健闘しているのが頼もしい。ジャズ・スタンダード集でありながら、インプロビゼーションのアプローチは一癖も二癖もあるもので、思わず「テラソンもなかなかやるなあ」と呟いてしまう。

そして、特筆すべきは、ミノ・シネルのパーカッション。様々な音色で様々な表情を見せるパーカッションは、ミノ・シネルの真骨頂。 カサンドラの歌唱とテラソンのピアノをしっかりとバックで盛り上げる、地味ではあるが、確かなサポートを繰り広げていて立派だ。ベースのロニー・プラキシコも堅実で骨太なベースを聴かせてくれる。ブンブン唸るベースで、カサンドラの歌唱の底をシッカリと支えている。

良いアルバムです。バック良し、フロント良し。カサンドラの歌唱を感じ愛でるには格好の一枚です。ジャズ者全ての方々にお勧め。ちなみにジャケット・デザインは国内盤(写真左)と米国盤(写真右)とで2種類あります。お好みでどうぞ。

 
 

大震災から2年2ヶ月。決して忘れない。まだ2年。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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