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2013年5月12日 (日曜日)

こんなアルバムあったんや・18

昨日のブログで述べた「ジャズの手法をベースとしたクラシックの佳曲の演奏」という定型をうち破ろうとするピアノ・トリオかもある。「European Jazz Trio(ヨーロピアン・ジャズ・トリオ、以下EJTと略す)」である。

EJTのパーソネルは、Marc van Roon / マーク・ヴァン・ローン (p), Frans van der Hoeven / フランス・ホーヴァン (b), Roy Dackus / ロイ・ダッカス (ds) 。オランダのピアノ・トリオで、1995年以来、このメンバーに固定された。もともとのトリオの結成は、1984年とかなり古い。

RJTのアルバムは、日本のレコード会社主導の「企画モノのトリオ」という傾向が強く、硬派のジャズ者の方々からは、風当たりがきついが、それぞれのメンバーの力量は相当なものがある。演奏に関するテクニック、スキルについては全く申し分無い。既にこのマーク・ヴァン・ローン、フランス・ホーヴァン、ロイ・ダッカスのトリオで、18年もの長きに渡って活動を続けている。

哀愁感がそこはかとなく漂う、欧州的なリリカルなサウンドと、欧州ジャズならではの、伝統に根ざした洗練されたアレンジが特徴で、クラシックの名曲やビートルズらのスタンダード・ソングをジャズ化について、数々の成功を収めている。

そんなEJTのクラシックの名曲のジャズ化の成功例が、2001年にリリースされた『Symphony (Classics)』(写真左)。邦題は「悲しみのシンフォニー」。日本のレコード会社は、なんて趣味の悪い邦題をつけるんだ(苦笑)。

原題はちゃんと分かり易く「Symphony (Classics)」。ジャズでのクラシックというと、バッハなどのバロックが主流だったが、このEJTの選曲は型破りである。最初の1曲目はバッハだが、2曲目以降はモーツアルトあり、リストあり、ラベルあり、ドビュッシーあり。かなり、バラエティーに富んだ選曲がまず目をひく。その全曲を挙げると以下の様になる。
 

Ejt_symphony

 
1.フランス組曲第5番・第1曲アルマンド(J.S.バッハ) 
2.ソナタ第11番・第3楽章 ロンド トルコ行進曲(モーツァルト) 
3.カルメン・ハバネラ(ビゼー) 
4.ピアノ協奏曲第23番・第2楽章 アダージョ(モーツァルト) 
5.3つのノクターン・愛の夢(リスト) 
6.ペールギュント・朝(グリーグ) 
7.マズルカ第1番(ショパン) 
8.亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル) 
9.交響曲第40番・第1楽章 哀しみのシンフォニー(モーツァルト)
10.ベルガマスク組曲・第3曲 月の光(ドビュッシー)
11.サルタレロ
12.セルセ・ラルゴ オンブラ・マイ・フ(ヘンデル)
13.エチュード第17番(ショパン)
14.パヴァーヌ(フォーレ)
15.子供の情景・第1曲 見知らぬ国より(シューマン)

つまり、EJTはクラシックの佳曲の数々をジャズの「スタンダード」として取り上げ、ジャズの「スタンダード」化にチャレンジしているように感じる。曲によっては、旧来と同じように原曲に忠実になりすぎて、ちょっと「ずっこけ」気味のものもあるが、結構どの曲も健闘しているのではないか。

このEJTの『Symphony (Classics)』は、クラシック・ジャズなどという、旧来からの呼び方では表現できない新鮮さに満ちあふれている。「クラシック佳曲のジャズ・スタンダード化」という革新的な部分と、子供のころから聴き慣れ親しんだクラシックの名曲のジャズ化はなかなか楽しめる。「企画モノ」はキワものと決め付けないで、この新しい世界に耳を傾けるのも「おつなもの」です。

僕は、子供の頃よりクラシック・ピアノ出身なので、実はこのアルバムの様な、クラシックを題材としたジャズは結構好きで、本格的なジャズに聴き疲れた時の、僕にとって、食事でいう「お口直し」のようなジャンルが、このクラシック・ジャズなんですよね。

 
 

大震災から2年。でも、決して忘れない。まだ2年。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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