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2013年4月22日 (月曜日)

ビッグバンド・ジャズは楽し・20

ビッグバンド・ジャズの勉強中である。入院〜手術を経験して、暫く、ビッグバンド・ジャズのお勉強が途絶えていた。しかし、術後4ヶ月、体調も回復しつつあり、やっとビッグバンド・ジャズもお勉強を再開。

ビッグバンド・ジャズのお勉強ということだと、恐らくは、デューク・エリントンやカウント・ベイシーの有名盤を聴きまくる、と想像されるのだろうが、私の場合はちょっと違う。エリントンやベイシーのビッグバンド・ジャズは、後回しになっている。

ジャズのお勉強って、自分にとって聴き易い、興味がある、という盤を聴き進めないと続かない。教科書よろしく、まずはエリントン、まずはベイシーなど、自分に無理強いすると最後は飽きるか投げ出す。趣味で聴いているのだから、自分に無理をさせてはいけない。まずは自分の心のままにアルバム・リスニングを進めるのが、お勉強の「コツ」だと思っている。

ビッグバンド・ジャズのお気に入りの一つは、Maria Schneider(マリア・シュナイダー)のビッグバンド。ジャズ雑誌のレビューを見て、ちょっと興味を持ってその盤を購入したのが1994年。それからずっと現在まで、マリア・シュナイダーを追いかけている。

その盤とは、Maria Schneider Orchestra(以降、略してMSO)のデビュー盤『Evanescence(エヴァネッセンス)』(写真左)。1992年9月の録音。リリースはEnjaレーベルから1994年の事になる。
 

Maria_schneider_evanescence

 
このデビュー盤に詰まっているビッグバンドの音を聴けば、どっかで聴いたことのある、ユニゾン&ハーモニーの音の重ね方、音の盛り上げ方、音の抑揚の付け方。そして、電気楽器の使い方。

マリア・シュナイダーは、ボブ・ブルックマイヤーに師事し、晩年のギル・エヴァンスの下で編曲のアシスタントを務めていた才媛である。晩年のギル・エヴァンス・オーケストラの編曲をこっそり任されていたという話は有名。それほど、ユニゾン&ハーモニーの音の重ね方、音の盛り上げ方、音の抑揚の付け方。そして、電気楽器の使い方は、ギル・エバンス譲りである。

そう、MSOの音を聴けば、思わず、ギル・エバンスを思い出す。そして、伝統的なアレンジの部分には、ボブ・ブルックマイヤーの影を感じる。しかし、物真似には終わらない、クールで透明感溢れる繊細な音の展開と、しっかりとしたテンションを維持しながらの健康的な明るいメジャーな響きはMSOの大きな個性。

このビッグバンド・ジャズの音は素晴らしい。一度聴いて、直ぐに虜となった。このデビュー盤は、MSOの音の原点を確認することが出来る優れもの。デビュー盤でありながら、コンテンポラリー・ビッグバンド・ジャズのひとつの到達形を示してくれている、素晴らしいアルバムである。

マリア・シュナイダー自作の曲も良い。美しい旋律を持ちながら、ダイナミックな展開を聴かせてくれる、ビッグバンド・ジャズの醍醐味を十二分に味あわせてくれる秀作ぞろい。理知的で彩り豊かな音世界は実に魅力的です。

 
 

大震災から2年。でも、決して忘れない。まだ2年。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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