« あさ美ワールド全開のセカンド盤 | トップページ | クールで硬質な音が素敵です。 »

2013年4月15日 (月曜日)

東欧風のエキゾチックなギター

Gabor Szabo。「ガボール・ザボ」と読む。不思議な響きの名前である。ハンガリー出身のギタリスト。国籍不明、ジャンル不明な、ちょっと「ヘタウマ」なギターが個性。

そして、彼のギターは「不思議な響きのギター」である。従来からのジャズ・ギターの音色がしない。展開やフレーズもジャズ・ギターのそれでは無い。独特の展開、独特なフレーズ。しかも、マイナーな響きではあるがジャジーでは無い。どちらかと言えば、欧州の民俗音学的な響きがする。

この不思議な響きのするマイナーな哀愁たっぷりなギターを捉えて、ガボール・ザボのギターを「ジプシー・ギター」と形容する人もいる。ふむふむ。欧州の民俗音楽的な響きを捉えて「ジプシー・ギター」とは言い得て妙ではないか。ガボール・ザボのギターの特徴を良く捉えた表現ではある。

そんな異端で不思議なジャズ・ギター全開のリーダー作がある。Gabor Szabo『Dreams』(写真左)。1968年の作品。ゲイリー・マクファーランドがアレンジを担当したSkyeでのアルバム。サイケデリックなジャケット・デザインが良い。でも、このジャケットって、どう見たって、ジャズのアルバムじゃないよな。
 

Zabo_dreams

 
さて、冒頭の「Galatea's Guitar」のギターを聴けば、いかにガボール・ザボのギターが、異端で不思議なジャズ・ギターなのかが良く判ると思う。とにかくジャジーじゃない。どちらかと言えば、東欧風、若しくは中近東風のエキゾチックな響きが特徴。聴いていると何故か「ビザンチン帝国」というワードが頭に浮かぶ(笑)。

演奏全体の雰囲気として、ガボール・ザボのギターが浮遊する感じのスペーシーな演奏が個性的。ジャズ独特のリズム&ビートがガッツリと効いた感じは殆ど無い。パキパキとフレーズを弾きまくることも無い。漂う様に流れる様に弾き進めるガボール・ザボのギターは唯一無二。

しかし、このガボール・ザボのギターは癖になる。このアルバムだって、一度聴いた時には「なんやこれ」。それでも、何故か後ろ髪引かれる感じがして、二度目の聴き込み。そして、エキゾチックな響きが耳に思いっきり残る。もう一度聴きたくなるような不思議な響き。そして、三度目の聴き込み。ザボの浮遊する感じのスペーシーなギターの響きが耳から離れなくなる。

なんだか、この響き、おとぎ話の中に出てくるような幽玄で暖かな響き。録音も独特で、ナローではあるが、深みのある録音は室内楽的。これは最早、ジャズという括りだけでは解釈しきれない。欧州の民族音楽も含めながら、聴き込む必要がある、そんな不思議なアルバム。

これもジャズ。これはクロスオーバー・ジャズな作品。東欧風のエキゾチックな演奏がすばらしい佳作です。クロスオーバー者の方々には要チェックなアルバムです。

 
 

大震災から2年。でも、決して忘れない。まだ2年。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

保存

« あさ美ワールド全開のセカンド盤 | トップページ | クールで硬質な音が素敵です。 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 東欧風のエキゾチックなギター:

« あさ美ワールド全開のセカンド盤 | トップページ | クールで硬質な音が素敵です。 »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  
2022年7月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

カテゴリー