耳直しにハードバップは如何?
ビッグバンド・ジャズのお勉強の合間に、フュージョン・ジャズの聴き直しの合間に、耳休めではないが、耳直しに聴くジャズは、決まって「ハードバップ」。それも徹頭徹尾、絵に描いた様な「ハードバップ」が良い。
今日、CDのトレイに載ったアルバムは『Jackie McLean Plays Fat Jazz』(写真左)。1957年11月27日、New Yorkでの録音。1957年と言えば、ハードバップど真ん中。内容、悪かろう筈が無い。
パーソネルを見渡してみる。Jackie McLean (as), Webster Young (cor), Ray Drayper (tuba), Gil Coggins (p), George Tucker (b), Larry Ritchie (ds)。ジャキー・マクリーン以外、知る人ぞ知るってな感じの渋い人選で固めている。特に、チューバのレイ・ドレイパーの存在がユニークだ。
メンバー全員が職人である。フロントを固める3人、ジャッキー・マクリーン、レイ・ドレイパー、ウエブスター・ヤングは、なかなかユニゾン&ハーモニーなど、上手く絡んでいる。ピアノのギル・コギンスのプレイもファンクネス芳しく捨て難く、演奏の底を支えるベースのジョージ・タッカー、ドラムのラリー・リッチーのサポートも堅実で上手い。
「Fat Jazz」という変わった言葉が入ったタイトルの作品ですが、ジャケットには甘いのものばかりが写っているので、「太っちょジャズ」という意味なんでしょうか。確かに、ジャキー・マクリーンって若い時から太り気味だったかと(笑)。
「What Good Am I Without You」。遅いテンポのバラードが実に素敵。そこはかとなく漂うファンクネスが堪らない。他の曲は、全てが、ポジティヴであっけらかんとしたハードバップ。フロントのマクリーン、ヤング共に思いっきり大きな音でスイングしまくる様は圧巻ですらある。
絵に描いた様なハードバップで耳直し。この『Jackie McLean Plays Fat Jazz』というアルバム、あまりメジャーなアルバムではありませんが、典型的なハードバップ盤として、なかなかの内容です。
ジャズ者中級者以上向け。CDショップなどで見かけたら、手に入れて後悔は無い佳作だと思います。
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