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2013年4月 4日 (木曜日)

ピアノ・トリオの代表的名盤・31

レッド・ガーランドのピアノは「ワン・パターン」である。左手のブロック・コードにリードされ、右手のシングル・トーンの転がるようなフレーズ。どのアルバムをとっても、このパターンで押し通す。決して変わらない。何があっても変わらない。鬼籍に入るまで変わらなかった。

しかし、この「ワン・パターン」は偉大である。左手のブロック・コード、右手のシングル・トーンの転がるようなフレーズ。シンプルが故に判り易い。そう、レッド・ガーランドのピアノほど、聴いていて判り易いものは無い。

僕も、ジャズを聴き始めて、このレッド・ガーランドのピアノには直ぐに填まった。とにかく判り易い。クラシック・ピアノに手を染めた方なら、より判り易い。シンプルなんで、なんだか自分でも弾けそうな気がしてくる。そう、クラシック・ピアノを弾き込んだ方なら、きっと弾ける。

あまりに判り易いジャズ・ピアノであるからして、心無いリスナーの方々から「カクテル・ピアノである」との揶揄をされることがある。う〜ん、カクテル・ピアノの何処が悪いのかしらん。判り易くて、聴き易くて、乗り易くて、何を演奏しているかが良く判る。これって、何か問題でもあるんだろうか。

それって、写実派の絵画を評して、これは絵画では無い、と言っている様なもの。何を書いているのか、はっきりと判る。これって、凄いテクニックと才能が必要なんだ。レッド・ガーランドのピアノも同じ。何を弾いているのか、はっきりと判る。これって、凄いテクニックと才能が必要なんだ。

レッド・ガーランドは、この判り易いピアノで、一時代を築いたスタイリストである。いつでもどこでも、左手のブロック・コード、右手のシングル・トーンの転がるようなフレーズなので、どのアルバムの演奏を聴いても、同じに聴こえてくる。これでは困る。よって、レッド・ガーランドのアルバムは、何かテーマ性のある「企画型」のアルバムが多々ある。
 

Red_garland_all_weather

 
そんな「企画型」のアルバムの代表例の一つが、Red Garland『All Kind of Weather』(写真左)。1958年11月27日録音。Red Garland (p), Paul Chambers (b), Art Taylor (ds)。鉄板のレッド・ガーランド・トリオである。

タイトルを読めば良く判る。天候に関する曲ばかり集めたアルバムになっています。収録された曲を見渡すと以下の通り。

1. Rain         
2. Summertime         
3. Stormy Weather         
4. Spring Will Be A Little Late This Year         
5. Winter Wonderland         
6. Tis Autumn

う〜ん、粋やなあ。よくよく見ると、天候ばかりでなく、季節(春夏秋冬)というコンセプトも取り入れて、メリハリのあるアルバム内容になっています。良く工夫されていますね。

この天候と季節にまつわる曲達が、ガーランドの左手のブロック・コード、右手のシングル・トーンの転がるようなフレーズで、判り易く、ポジティブに演奏されていく。とにかく判り易い。そこはかとなく、ファンキーさも漂い、ライトなジャジーさも芳しく、実に良い雰囲気の企画盤です。

そういう意味で、このRed Garland『All Kind of Weather』を「ピアノ・トリオの代表的名盤」にノミネートしたいと思います。

確かに「何を聴いても一緒」なんだけど、時々、引きずり出してきて聴き倒す。シンプルが故に「これぞジャズ・ピアノ」というジャズ的快感を感じさせてくれるところが、病みつきになる原因だろう。そう、ガーランドは時々聴くのがコツ。連続して集中して聴くと「飽き」が来てしまいます(笑)。

 
 

大震災から2年。でも、決して忘れない。まだ2年。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

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コメント

こんにちは。

このアルバム ガーランドで最初に買ったアルバムです。
Groovyと並んで今でも好きで良く聴きます。

分かり易い…そうだったのですね。
道理で聴き易い演奏ですね。

いらっしゃい、musselwhiteさん。松和のマスターです。
 
ジャズにおいて、判り易さって大事な要素だと思います。
聴いていて心地良くないと「音楽」、つまり音を楽しむこと
にならないですよね。判り易さ=心地よさ。そんな判り易さ
をレッド・ガーランドは個性として持ち合わせています。
 

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