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2013年3月28日 (木曜日)

フリーなフィル・ウッズ&ERM

『Phil Woods And His European Rhythm Machine At The Frankfurt Jazz Festival』(写真)。長いタイトルだ(笑)。邦題は「フランクフルトのフィル・ウッズ&ヨーロピアン・リズム・マシーン」。そのままである(笑)。「フィル・ウッズ&ヨーロピアン・リズム・マシーン」も長いので「フィル・ウッズ&ERM」と略させて頂く。

当時、ライブを連続して聴いてみたことが無いのでなんとも言えないのだが、フィル・ウッズ&ERMは、アルバム毎に、演奏の内容や雰囲気がガラリと変わる。

『Phil Woods And His European Rhythm Machine At The Montreux Jazz Festival』、ヴァーヴ・レーベルからリリースされたライブ盤では、硬派で骨太なメインストリーム・ジャズをガンガンに演奏していきます。モーダルでフリー一歩手前の自由度の高い演奏(2013年2月13日のブログ参照・左をクリック)。

『Phil Woods & His European Rhythm Machine』、ピエール・カルダンのレーベルよりリリースされた変わり種アルバムでは、素晴らしいエレクトリック・ジャズを展開。ジャズロックとしても楽しめる、クロスオーバーな演奏(2013年3月12日のブログ参照・左をクリック)。

『Alive And Well In Paris』、この盤は、パリでのスタジオ録音盤。徹頭徹尾、大まじめで誠実な欧州ハードバップ・ジャズ。伝統的なハードバップを踏襲した雰囲気(2012年10月30日のブログ参照・左をクリック)。

まあ、どの演奏をとってみても、当時のみならず現在でも、欧州で絶対的に受ける内容ではある。面白いのは、リーダーのフィル・ウッズのアルトだけは、しっかりと統一感がある。
 

Pw_erm_frankfurt  

 
基本は「ビ・バップ」。ビ・バップなアルト・サックスを心ゆくまで楽しませてくれます。ハイテクニックを駆使した、高速フレーズ、高速アドリブな展開。実に芸術性豊かなアルト・サックスです。

そして、『Phil Woods And His European Rhythm Machine At The Frankfurt Jazz Festival』。1970年3月21日、ドイツ「フランクフルト・ジャズ祭」にてライブ録音。今回ご紹介するフランクフルトでのライブ盤は、また違った演奏の雰囲気を感じさせてくれる。

冒頭の「Freedom Jazz Dance / フリーダム・ジャズ・ダンス」の演奏を聴けば、その演奏の雰囲気が良く判る。これは「フリー・ジャズ」である。フィル・ウッズ&ERM名義のアルバムの中で、このライブ盤は、一番、フリーに傾いた演奏を聴くことが出来る。

面白いのは、エレクトリック・ピアノが入った演奏を聴いていると、このライブ盤が収録された次の年に結成される、1970年代を代表するエレクトリック・ジャズ・バンド、ウェザー・リポートの初期の音に良く似ているのだ。恐らく、当時、このエレピが入って、限りなくフリー・ジャズに近い即興演奏をベースとした演奏がトレンドだったんだろう。

逆に、アコースティック・ピアノが入った伝統的なジャズの演奏では、フリー・ジャズに傾いた演奏ではあるが、それぞれの楽器のインプロビゼーションにマンネリ感というか、フリーな演奏のアプローチに、ちょっとした古さを感じる。フリー・ジャズの展開としての閉塞感みたいなものを感じる。アコースティックな楽器が中心の場合、音のバリエーションが狭いが故に、フリー・ジャズ的な演奏は、どうしてもパターンが限られてしまう。

でも、このライブ盤、内容はなかなか良好だと思います。純ジャズとして、メインストリームなジャズとして、誠実で真摯な演奏が聴ける好盤です。フリー・ジャズな「フィル・ウッズ&ERM」。「フィル・ウッズ&ERM」を聴く上で、マスト・アイテムなアルバムだと思います。 

 
 

大震災から2年。でも、決して忘れない。まだ2年。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力し続ける。 

Never_giveup_4

★Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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