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2013年3月 3日 (日曜日)

ECのお気に入りな作品の一枚

1974年、麻薬中毒から復活したクラプトンが、気合いを入れて発表した名作である。Eric Clapton『461 Ocean Boulcard』(写真左)。ジャケット・デザインからして、米国南部、フロリダ州マイアミって感じが溢れんばかりで、このアルバムの個性である「レイド・バック」な雰囲気がプンプンしている。

このアルバムには、ボブ・マーリー作のレゲエな名曲「I Shot the Sheriff」をカバー・ヒットが含まれている。この「I Shot the Sheriff」の大ヒット(全米No.1となっている)によって、クラプトンの復活とキャリアを内外に印象付け、ソロのクラプトンにとって、最初のジャイアント・ステップとなったアルバムである。

この大ヒットした「アイ・ショット・ザ・シェリフ」に代表されるように、このアルバムには、レゲエを始めとするジャマイカな雰囲気や当時の米国南部のサザン・ロックのトレンドであったレイド・バックな雰囲気が蔓延しており、それまでのクラプトンとは似ても似つかぬ、別人の様な音世界である。

このアルバムの発売当時は、僕は高校1年生。かの映画研究部にて拝聴した時には、なんだか寛ぎ過ぎていて、『Layla and Other Assorted Love Songs』の時のような、エレギを渋くリラックスしつつ弾きまくるサザンロック的雰囲気は、時たま見え隠れする程度。「もう少し、しゃきっとせんかい」と心の中で思ったことを覚えている。でも、今の耳では、この「寛ぎ過ぎ」が良いのですね。歳は とってみるものです。でも、当時、「クラプトンはどこへいくのだろう・・・」と漠然と不安になったのが正直なところ。

スタジオ録音の場合、ライブの様なテンションの高さや勢いに乗ったパフォーマンスな雰囲気が伝わりにくいので、この「寛ぎ過ぎ」が退屈に感じたりするので、この『461 Ocean Boulcard』は、レイド・バックな雰囲気の中でも「寛ぎ過ぎ」ギリギリの雰囲気。
 

461_ocean_boulevard

 
ジョージ・テリーの溌剌エレギが、その「寛ぎ過ぎ」の雰囲気をギリギリのところで救っている。そう、このアルバムでの聴きどころのひとつが、ジョージ・テリーのエレギ。このアルバム、意外とクラプトンはギターを弾いていないんですよね。エレギのソロなど、結構、ジョージ・テリーに任せている。意外と、このアルバムでのエレギのソロって、クラプトンのソロばかりと思われているロック者の方々って、結構、いるのでは無いでしょうか。その辺のところは、クラプトンの戦術勝ちですよね(笑)。

ラストの「Mainline Florida」が格好良い。そんなジョージ・テリーの作品なんですが、クラプトンが演奏しそうな、クラプトン風な米国南部のサザン・ロックですね。タイトなリズムに、格好良いギターのリフ。怪しげなスライド・ギターも印象的で、実に格好良い曲です。この様に、このアルバム、意外とジョージ・テリーの活躍で名盤化しているような感じもします。

冒頭の溌剌とした「Motherless Children」から、2曲目の思い切りレイド・バックした寛ぎ過ぎな「Give Me Strength」の落差が堪らない(笑)。この2曲の雰囲気が、このアルバムの個性を代弁しています。リラックスしたサザン・ロックな溌剌さも良いが、 思い切り寛ぎ過ぎなレイド・バックも良い。そんなアルバムの創り手からのメッセージを感じます。

クリーム解散後、デラニー&ボニーに影響されて走った「スワンプ」から、米国南部のサザン・ロックへの流れ流れて、たどり着いた先が、この『461 Ocean Boulcard』のレゲエを始めとするジャマイカな雰囲気や当時の米国南部のサザン・ロックのトレンドであったレイド・バックな雰囲気なんだと思います。事実、70年代クラプトンは、このアルバムの音世界を煮詰めていくことになります。

レイド・バックな雰囲気の中でも「寛ぎ過ぎ」ギリギリの雰囲気が心地良く、思いっきり肩の力が抜けた素晴らしいアルバムです。ブルース、スワンプ、レゲエ等が上手くミックスされた音世界は、今の耳で聴いても個性的なものです。個人的には、クラプトンの数ある作品の中でも良く聴く、お気に入りな作品の一枚です。

 
 

大震災からもうすぐ2年。でも、決して忘れない。常に関与し続ける。

がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力しよう。 

Never_giveup_4

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