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2013年2月27日 (水曜日)

このライブ盤も程良い「耳休め」

昨日のブログで「耳休め」のハードバップ盤をご紹介した。1957年録音のコッテコテのハードバップ。ハードバップ全盛時代の勢いを感じさせるアルバム。今日は、もう一枚「耳休め」のハードバップ盤を・・・。

もう一枚の「耳休め」のハードバップ盤とは、The Uptown Quintet『Live in New York』(写真左)。The Uptown Quintetのパーソネルは、Ryan Kisor (tp), Ian Hendrickson-Smith (as), Spike Wilner (p), Barak Mori (b), Charles Ruggiero (ds)。2004年4月26日のライブ録音。

The Uptown Quintetのパーソネルを見渡すと、トランペットのライアン・カイザー以外、今となっては僕にとって無名のメンバーばかり。つまりは、ライアン・カイザーのクインテットという感じだろう。それでも、このライブ盤を通して聴くと、このクインテットのメンバーは誰もが確かなテクニックと個性を持った一流どころであることが判る。

このライブ盤が録音されたのは2004年、21世紀に入ってからである。このライブ盤には、21世紀のハードバップが詰まっている。バリバリの若手が演奏する古典的ハード・バップ、それも、ファンキー・ジャズがメイン。音の重ね方、コードの選択、インプロビゼーションの展開など、実に新しくクールで、しっかりと、最新の純ジャズの響きを有した、格好良くて、メロディアスで、楽しさ満載のアルバムです。
 

Uptown_quintet_live_newyork

 
しっかりとアレンジされ、しっかりとリハーサルされ、しっかりと演奏を積み重ねた、クールで流麗なハードバップ。破綻することはもとより、ミスタッチ、ミストーンも無い、ハイテクニックなハードバップ。熱気溢れるというよりは、しっかりと抑制され制御されたハードバップ。これぞ、21世紀のハードバップの一形態である。

ユニゾン&ハーモニーをばっちり合わせて、ハイテクニックをさり気なく駆使して展開するインプロビゼーション。周りの音をしっかり聴きながら、自分の番が回ってくるなり、今までのジャズの表現方法、演奏方法から相応しいものをチョイスして、さり気なくテクニックを駆使しつつ、自らの個性もはっきりと主張する。これが21世紀のジャズメンの代表的スタイルだろう。

いとも簡単そうに演奏するんで、もしかして簡単なルーティンを演奏しているだけかな、と誤解してしまいそうになる位、さり気なく出しゃばらず、テクニックを駆使して、素晴らしいハードバップを繰り広げる。テクニック良く、程良くコントロールされ、程良くアーティステックなハードバップ。これが21世紀のハードバップの一形態だろう。

ちょっと録音に難があるんで、そこがちょっと玉に瑕なんですが、ライブ盤全体の雰囲気は悪くありません。良い感じの21世紀のハードバップが追体験出来る佳作でしょう。このライブ盤も、良い「耳休め」のハードバップ盤です。

 
 

大震災からもうすぐ2年。でも、決して忘れない。常に関与し続ける。

がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力しよう。 

Never_giveup_4

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