アバの名盤『Arrival』を愛でる
2月9日のブログ「アバ(ABBA)」との出会い(左をクリック)で、スウェーデンのミュージシャン男女4人のコーラス・グループ「アバ(ABBA)」との初めての出会いに触れた。アルバム『ABBA』での出会い。1976年の頃である。
この後、ABBAに再会するのは2年経ってから。大学に入って、行きつけの喫茶店で「あるアルバム」がかかった。このアルバムの導入部、リードの役を司る「When I Kissed The Teacher」の印象的なコーラスを聴いて、これってどっかで聴いたことがあるなあ、とボンヤリと思った。
そこへ、かの有名な大ヒット曲となる「Dancing Queen」がドバーッと入ってきた。印象的なシンセの前奏から、いきなり、アグネタとフリーダのコーラスでサビのフレーズが炸裂する。
You can dance, you can jive, having the time of your life
See that girl, watch that scene, diggin' the dancing queen
うへ〜、これってABBAやん。当時、浪人ボケに加えて、既にロックを見限ってジャズに鞍替えしていたので、洋楽ポップスの動きにちょっと疎くなっていた。なんてアルバムだろうとレコード・プレーヤーのところまで一目散。これがかのABBAの大名盤『Arrival』(写真左)である。
「Dancing Queen」を聴いて、これはスゲ〜なと思った。これは売れるな、と思っていたら、英では1976年、米では1977年にチャート一位を獲得している。日本では1977年初夏から夏にかけてのヒット曲となっていたのだが、浪人していたので知らなかった。そういや、ラジオで良くかかっていたような記憶が・・・。
1977年の洋楽ヒットが、何故、1978年の行きつけの喫茶店で流れているのか。それは僕達が学生時代の時、第一次ディスコ・ブームが到来していて、当時、アバの楽曲といえば、流行りのディスコ・ミュージックとして、当時の学生のアクセサリーみたいなものだった。
しかし、そこは流石な我が行きつけの喫茶店。この「Dancing Queen」の収録されたアルバム『Arrival』をそっくりそのまま、まとめてかけるのだから趣味が良い。
そう、この『Arrival』は、ABBAの代表作といって良い、素晴らしい内容の名盤で、このアルバムを聴くと「アバ=ディスコ」という図式では無い、アバというグループは、当代きってのポップ・ミュージック・グループであることが判る。収録曲は以下の通り。
1. When I Kissed The Teacher
2. Dancing Queen
3. My Love, My Life
4. Dum Dum Diddle
5. Knowing Me, Knowing You
6. Money, Money, Money
7. That's Me
8. Why Did It Have To Be Me
9. Tiger
10. Arrival
きら星の如く、名曲がズラリと並び、アルバムとしての統一感も抜群。確かにディスコに向いたパンチのある曲もあれば、しっとりと歌い上げるバラード調の曲もある。このアルバム一枚で、ABBAの個性と音楽性の全てが理解出来るし、心ゆくまで堪能出来る。
アルバム全体に漂う北欧テイストが実に魅力的で爽やか。特に、エッジの立った切れ味の良い、一聴してその複雑さと透明感に唖然とするアグネタとフリーダのコーラスが凄い。
どうも、アバといえばディスコを想起させるようで、アバの音楽性や個性に対して、まだまだ偏見があるようなんですが、この『Arrival』を通して聴いて、アバというグループは、当代きってのポップ・ミュージック・グループであることを再認識して頂きたいですね。特に、アバを聴くならベスト番に尽きるなんて、それはちょっと違うなあ、と思います。
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