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2013年1月19日 (土曜日)

プレスティッジの得意技である

昨日は、コルトレーンがサイドマンに回って、実に絵に描いた様な「ハードバップ」しているアルバムがもう一枚ある、として、Mal Waldronの『Mal-2』を取り上げた。

Mal Waldron(マル・ウォルドロン)のリーダー作『Mal-2』を取り上げてみて、そう言えば、マルの参加したアルバムで、絵に描いた様な「ハードバップ」しているアルバムが他にもあったぞ、と思い当たった。何だったかな、そのアルバムのタイトルは・・・。

実はプレスティッジ・レーベルお得意のジャズメンを適当に借り集めての「ジャム・セッション」の記録を、これまた、やっつけな編集をしてアルバムに仕立て上げた中に、そんな絵に描いた様な「ハードバップ」しているアルバムが幾つかある。

そう、マルの参加したアルバムの中で、絵に描いた様な「ハードバップ」しているアルバム、それは、The Prestige All Stars 『Interplay For 2 Trumpets And 2 Tenors』(写真左)である。アルバムのリーダーは明確に選定せず、プレスティッジ・オール・スターズとなっている。

これって、とりもなおさず、プレスティッジ・レーベルお得意のジャズメンを適当に借り集めての「ジャム・セッション」の記録であり、やっつけな編集をしてアルバムに仕立て上げた「プラスの成果」である。こういう「やっつけな」対応の中で、絵に描いた様なハードバップの素晴らしい瞬間を、さりげなく切り取って聴かせてくれるようなことを、時折、プレスティッジ・レーベルはやってくれる。

ちなみにパーソネルは、Idrees Sulieman, Webster Young (tp), John Coltrane, Bobby Jaspar (ts), Mal Waldron (p), Kenny Burrell (g), Paul Chambers (b), Art Taylor (ds)。1957年3月22日の録音。昨日、ご紹介した『Mal-2』の2ヶ月前のジャム・背ションの記録である。
 

2tp_2ts

 
ジャズメンを適当に借り集めてのリーダーを特定しない「ジャム・セッション」なので、アレンジも参加メンバーで、適当にヘッドアレンジ風に事前打ち合わせしただけで、ほぼ、ぶっつけ本番のジャム・セッションだと推察される。
 
が、当時のハードバップの一流ジャズメンって凄い演奏能力の持ち主が集まっていたんだろう、アレンジもインプロビゼーションも、フロント楽器のソロもリズム・セクションのバッキングもかなりの水準である。

とにかく聴いていて楽しい。収録された演奏は4曲であるが、約8分〜17分のロング・プレイばかり。タイトル通り、フロント楽器に2本のテナーと2本のトランペットが陣取り、そこに、ギターが加わって、代わる代わるソロを取る。これがまあ、素晴らしいソロばかり。甲乙付けがたいソロ・パフォーマンスが延々と続く。

バックのリズム・セクションがこれまた良い。まあ、メンバーを見渡せば、ピアノにはマル・ウォルドロン、ベースは当時ファースト・コール・ベーシストだったポール・チェンバース、ドラムには、いぶし銀ドラマーのアート・テイラーと当時、最高峰レベルのリズム・セクションである。悪かろうはずがない。どころか、特に、歌伴に強いマルは素晴らしいバッキングを聴かせてくれる。

ジャズメンを適当に借り集めての「ジャム・セッション」の成果なので、所謂「偶然の成果、偶然の産物」ではあるのだろうが、即興が命のジャズとしては、時たま、この「偶然の成果、偶然の産物」の中で、プラスの化学反応が起きて、ジャズとして素晴らしい成果を残してくれることがある。これがまた、ジャズの面白いところ。

この『Interplay For 2 Trumpets And 2 Tenors』は、ジャズの歴史に名盤として名を残す様なアルバムではありませんが、絵に描いた様な「ハードバップ」しているアルバムとして、長く愛聴できる「ヘビロテ盤」として、そっと推薦したいアルバムではあります。ちょっと入手し難いアルバムかもしれませんが、頑張って入手にトライしてみてはいかがでしょう。

 
 

大震災からもうすぐ2年。でも、決して忘れない。常に関与し続ける。
がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから復興に協力しよう。 

Never_giveup_4

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